口コミ│神戸・福原 ソープランド Club Royal (クラブロイヤル)
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れもん【VIP】(23)
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投稿者:シン太郎左衛門と沈黙の武士たち様
ご来店日 2023年10月22日
我が馬鹿息子、シン太郎左衛門は自らを武士だと言う。別に武士でも武士でなくても、結局は大した問題ではない。
先々週の日曜日、左の乳首に触れられると妙に気持ちよかったので、れもんちゃんにそう言ったら、「チクビ左衛門だね」と笑われた。
先週の日曜日は、左右どちらの乳首も触れられると妙に気持ちよかったので、れもんちゃんにそう言ったら、また「チクビ左衛門だね」と笑われた。
今日もまた日曜日。れもんちゃんに会う日の朝は、私もシン太郎左衛門も気持ちがハイになっているので、何をやっても大抵とても盛り上がる。ただ、盛り上がらないことも稀にある。
朝食を済ませた後、出発までまだかなり時間があったので、「昨日、押し入れを掃除していて、ポータブルの将棋セットを見付けた。シン太郎左衛門、お前、将棋は指せるか?」
「指せまする」
「では、やろう」
「実は、拙者、かなりの腕前でござる」と、妙に見下すような態度を見せるので、駒を並べながら、「何をおっしゃるウサギさん、だ。捻り潰してやる。さあ、かかって来い」
大して指し進めるまでもなく分かった、シン太郎左衛門は「マジもの」だった。
「シン太郎左衛門、止めよう。お前が藤井八冠に見えてきた」
「うむ。拙者、藤井聡太の棋譜は全て記憶してござる」
「完全に相手を間違えた」
「藤井聡太に勝てるのは、れもんちゃんだけでござる」
「将棋で?」
「流石にそれはない。拙者の『人間キラキラ・ランキング2023』の話でござる。れもんちゃんが、断トツ1位。その後、9位までは空位で、10位で藤井聡太と井上尚弥が並んでござる」
「なるほど、妥当な線だな」
「キラキラ・ランキングは、その後もず~っと続いて、何番とは言わぬが、父上も出てくる。岸田首相と競い合ってこざる」
「ノー・コメント。その話は止めておこう」
ポータブル将棋セットは、ゴミ箱に放り込んだ。
「話はガラッと変わるが、先週、先々週と続けて、『乳首に触られると気持ちいい』と俺が言うと、れもんちゃんが『チクビ左衛門だね』と応じたことを覚えているか?」
シン太郎左衛門は首を傾げた。
「覚えているだろ?」
「覚えてない」
「説明が手間だから、覚えていることにしてくれ」
「あっ、思い出してござる」
「うむ。それでよい」
「いや、脅しに屈したのではござらぬ。本当に突然思い出したのでござる。れもんちゃん、いきなり何を言い出すのかと訝しく感じたが、れもんちゃんは、ちょくちょく突拍子もないことを言い出しまするゆえ、恐らくそういったことかと合点してござった」
「うん。俺もそんな印象を持った。でも、本当にそうなのか?」
「と言いますると・・・」
「つまり・・・この部屋には、俺とお前以外にも誰かがいるのではないか?」
「ほほう、季節外れの怪談でござるな」
「違う。怪談はもう懲り懲りだ。つまり、俺の乳首が武士化しつつあるとか・・・」
「マジで?」
「毎回言っている気がするが、そういう口のきき方は止めろ。俺もまさかとは思うが、れもんちゃんには不思議なパワーが詰まっている。れもんちゃんは何か異変を感じ取っているのかもしれない」
「う~む。父上の乳首が武士であるとのお疑いでござるな。そもそも身体の一部が武士化するとは嘘臭い」
「お前がそれを言うな。お前が突然、『拙者、シン太郎左衛門』と名乗り出たのも約10年前、そんなに昔のことではない」
「おぉ、そうでござった。気が付いたら、こんな所で、こんな風になっておったのでござる」
「ちなみに、それに先立つ記憶はないのか?」
「それが、その前となると、アヤフヤで断片的で脈絡のない記憶しかござらぬ」
「言ってみろ。お前の前世に関わるものであれば、今こそシン太郎左衛門が誰なのか明かされるかもしれん」
「う~む・・・例えば、若いドクターやインターン、看護師たちを大勢引き連れて大学病院の廊下を歩いている記憶。祭りの出店でお好み焼きを焼いてる記憶。裏長屋で赤子をあやしながら傘張りをしている記憶。腰簑だけを身に纏い、石の鏃を着けた槍を手に猪を追う記憶。東京スカイツリーの見える場所にキッチンカーを停めてクレープを焼いている記憶。夜泣き蕎麦の屋台を引いている記憶。カレー専門店でバイトをしている記憶・・・」
「お前、誰だよ?そのごちゃごちゃした記憶の数々、一つの人生に収めるには時代的にも振幅が激しすぎるし、後半はほとんど飲食業だ」
「食は大切でござる」
「当然だ。ただ俺は、今、食の重要性を問題にしていない。お前が武士だということの尤もらしい説明を期待して聞いてたら、辛うじて武士を感じさせるのは裏長屋に住む傘張り浪人だけだ。お前の記憶を信じれば、次回からクチコミの出だしは、『我が馬鹿息子、シン太郎左衛門は武士(おそらく浪人)の生まれ変わりなのだが、財前教授や縄文人、またクレープ屋さん等であった可能性も否定できない』としなければならん」
「記憶などというものは所詮頼りないものでござる」
「それはそうだ」
「加えて、拙者、誰かの生まれ変わりではござらぬ」
「そうか・・・まあいい。目下最大の問題はそんなことではない。俺の乳首が武士化しているかどうかだ。俺たち二人だけなら、クチコミのセリフもどっちが言ったかか一目瞭然だが、今後『ござる』調のヤツが増えてしまったら、誰の発言なのか一々書き記さなければならなくなる。とても煩わしい。大問題だ」
「うむ。拙者は賑やかになって嬉しい」
「シン太郎左衛門、話し掛けてみろ」
「ん?」
「チクビ左衛門だか知らんが、いるとすればお前の同類だ。お前の呼び掛けには応えるだろう」
「うむ。承ってござる」
シン太郎左衛門は立て続けに咳払いをすると、「では、参りまする」
「頼んだぞ」
「頼もう・・・頼もう・・・」
応えはなかった。
「・・・誰もおらぬようでござる」
「シン太郎左衛門、そんな遠慮がちにやっては埒が明かん。ズカズカと家に上がり込む感じでいけ」
「無礼ではござりませぬか」
「問題ない。俺が大家だ」
「うむ。では・・・御免つかまつる・・・もし、入りまするぞ・・・ガラガラガラ・・・これは玄関を開けた音でござる」
「察してる。続けてくれ」
「うむ・・・誰かおられませぬか。拙者、シン太郎左衛門と申す武士でござる。チクビ左衛門殿、ちと話がござる・・・チクビ左衛門殿・・・」
やはり応えはなかった。
「誰も答えないな。シ~ンとしている」
「留守でござる」
「念のため、もう一度やってみろ」
シン太郎左衛門は「チクビ左衛門殿、おられませぬか!チクビ左衛門殿~!!」と声を張ったが、やはり返事はなかった。
「何の気配もない。ただシ~ンとしてござる。シ~ン太郎左衛門でござる」
「・・・オヤジギャグだ」
「うむ。オヤジギャグでござる」
「実は、れもんちゃんはオヤジギャグが好きなのだ」
「拙者も存じておりまする。以前、れもんちゃん自身が、そう仰せでござった」
「つまり『シ~ン太郎左衛門』は、れもんちゃんに受けると思って言ったんだな」
「この場面は、れもんちゃんにバカ受けでござる」
「俺には、とても詰まらなく思えた。念のために、もう一度言ってみろ」
「シ~ン太郎左衛門」
「いや、俺は、もう一度チクビ左衛門に呼び掛けてみろという意味で言ったんだ。でもいい。この話、これ以上展開しそうな気がしない」
「うむ。そもそも、チクビ左衛門のいる・いないは、れもんちゃんに確認すれば分かることでござる」
「・・・本当だね」
そして、れもんちゃんに会ってきた。分かっていたが、れもんちゃんは、やはり凄すぎた。
帰り際、「れもんちゃんには、チクビ左衛門が見えるの?」と尋ねたら、れもんちゃんは可愛く首を傾げて、「それは言えない。ヒミツだもん」とのことだった。
帰りの電車で、シン太郎左衛門に、
「チクビ左衛門については秘密だと言われた」
「うむ、れもんちゃんには秘密が一杯でござる」
ということで、私の胸の辺りにムスッと押し黙った武士たちがいるかもしれないという疑念は今のところ晴れていない。
シン太郎左衛門と沈黙の武士たち様ありがとうございました。
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投稿者:シン太郎左衛門と沈黙の武士たち様
ご来店日 2023年10月22日
先々週の日曜日、左の乳首に触れられると妙に気持ちよかったので、れもんちゃんにそう言ったら、「チクビ左衛門だね」と笑われた。
先週の日曜日は、左右どちらの乳首も触れられると妙に気持ちよかったので、れもんちゃんにそう言ったら、また「チクビ左衛門だね」と笑われた。
今日もまた日曜日。れもんちゃんに会う日の朝は、私もシン太郎左衛門も気持ちがハイになっているので、何をやっても大抵とても盛り上がる。ただ、盛り上がらないことも稀にある。
朝食を済ませた後、出発までまだかなり時間があったので、「昨日、押し入れを掃除していて、ポータブルの将棋セットを見付けた。シン太郎左衛門、お前、将棋は指せるか?」
「指せまする」
「では、やろう」
「実は、拙者、かなりの腕前でござる」と、妙に見下すような態度を見せるので、駒を並べながら、「何をおっしゃるウサギさん、だ。捻り潰してやる。さあ、かかって来い」
大して指し進めるまでもなく分かった、シン太郎左衛門は「マジもの」だった。
「シン太郎左衛門、止めよう。お前が藤井八冠に見えてきた」
「うむ。拙者、藤井聡太の棋譜は全て記憶してござる」
「完全に相手を間違えた」
「藤井聡太に勝てるのは、れもんちゃんだけでござる」
「将棋で?」
「流石にそれはない。拙者の『人間キラキラ・ランキング2023』の話でござる。れもんちゃんが、断トツ1位。その後、9位までは空位で、10位で藤井聡太と井上尚弥が並んでござる」
「なるほど、妥当な線だな」
「キラキラ・ランキングは、その後もず~っと続いて、何番とは言わぬが、父上も出てくる。岸田首相と競い合ってこざる」
「ノー・コメント。その話は止めておこう」
ポータブル将棋セットは、ゴミ箱に放り込んだ。
「話はガラッと変わるが、先週、先々週と続けて、『乳首に触られると気持ちいい』と俺が言うと、れもんちゃんが『チクビ左衛門だね』と応じたことを覚えているか?」
シン太郎左衛門は首を傾げた。
「覚えているだろ?」
「覚えてない」
「説明が手間だから、覚えていることにしてくれ」
「あっ、思い出してござる」
「うむ。それでよい」
「いや、脅しに屈したのではござらぬ。本当に突然思い出したのでござる。れもんちゃん、いきなり何を言い出すのかと訝しく感じたが、れもんちゃんは、ちょくちょく突拍子もないことを言い出しまするゆえ、恐らくそういったことかと合点してござった」
「うん。俺もそんな印象を持った。でも、本当にそうなのか?」
「と言いますると・・・」
「つまり・・・この部屋には、俺とお前以外にも誰かがいるのではないか?」
「ほほう、季節外れの怪談でござるな」
「違う。怪談はもう懲り懲りだ。つまり、俺の乳首が武士化しつつあるとか・・・」
「マジで?」
「毎回言っている気がするが、そういう口のきき方は止めろ。俺もまさかとは思うが、れもんちゃんには不思議なパワーが詰まっている。れもんちゃんは何か異変を感じ取っているのかもしれない」
「う~む。父上の乳首が武士であるとのお疑いでござるな。そもそも身体の一部が武士化するとは嘘臭い」
「お前がそれを言うな。お前が突然、『拙者、シン太郎左衛門』と名乗り出たのも約10年前、そんなに昔のことではない」
「おぉ、そうでござった。気が付いたら、こんな所で、こんな風になっておったのでござる」
「ちなみに、それに先立つ記憶はないのか?」
「それが、その前となると、アヤフヤで断片的で脈絡のない記憶しかござらぬ」
「言ってみろ。お前の前世に関わるものであれば、今こそシン太郎左衛門が誰なのか明かされるかもしれん」
「う~む・・・例えば、若いドクターやインターン、看護師たちを大勢引き連れて大学病院の廊下を歩いている記憶。祭りの出店でお好み焼きを焼いてる記憶。裏長屋で赤子をあやしながら傘張りをしている記憶。腰簑だけを身に纏い、石の鏃を着けた槍を手に猪を追う記憶。東京スカイツリーの見える場所にキッチンカーを停めてクレープを焼いている記憶。夜泣き蕎麦の屋台を引いている記憶。カレー専門店でバイトをしている記憶・・・」
「お前、誰だよ?そのごちゃごちゃした記憶の数々、一つの人生に収めるには時代的にも振幅が激しすぎるし、後半はほとんど飲食業だ」
「食は大切でござる」
「当然だ。ただ俺は、今、食の重要性を問題にしていない。お前が武士だということの尤もらしい説明を期待して聞いてたら、辛うじて武士を感じさせるのは裏長屋に住む傘張り浪人だけだ。お前の記憶を信じれば、次回からクチコミの出だしは、『我が馬鹿息子、シン太郎左衛門は武士(おそらく浪人)の生まれ変わりなのだが、財前教授や縄文人、またクレープ屋さん等であった可能性も否定できない』としなければならん」
「記憶などというものは所詮頼りないものでござる」
「それはそうだ」
「加えて、拙者、誰かの生まれ変わりではござらぬ」
「そうか・・・まあいい。目下最大の問題はそんなことではない。俺の乳首が武士化しているかどうかだ。俺たち二人だけなら、クチコミのセリフもどっちが言ったかか一目瞭然だが、今後『ござる』調のヤツが増えてしまったら、誰の発言なのか一々書き記さなければならなくなる。とても煩わしい。大問題だ」
「うむ。拙者は賑やかになって嬉しい」
「シン太郎左衛門、話し掛けてみろ」
「ん?」
「チクビ左衛門だか知らんが、いるとすればお前の同類だ。お前の呼び掛けには応えるだろう」
「うむ。承ってござる」
シン太郎左衛門は立て続けに咳払いをすると、「では、参りまする」
「頼んだぞ」
「頼もう・・・頼もう・・・」
応えはなかった。
「・・・誰もおらぬようでござる」
「シン太郎左衛門、そんな遠慮がちにやっては埒が明かん。ズカズカと家に上がり込む感じでいけ」
「無礼ではござりませぬか」
「問題ない。俺が大家だ」
「うむ。では・・・御免つかまつる・・・もし、入りまするぞ・・・ガラガラガラ・・・これは玄関を開けた音でござる」
「察してる。続けてくれ」
「うむ・・・誰かおられませぬか。拙者、シン太郎左衛門と申す武士でござる。チクビ左衛門殿、ちと話がござる・・・チクビ左衛門殿・・・」
やはり応えはなかった。
「誰も答えないな。シ~ンとしている」
「留守でござる」
「念のため、もう一度やってみろ」
シン太郎左衛門は「チクビ左衛門殿、おられませぬか!チクビ左衛門殿~!!」と声を張ったが、やはり返事はなかった。
「何の気配もない。ただシ~ンとしてござる。シ~ン太郎左衛門でござる」
「・・・オヤジギャグだ」
「うむ。オヤジギャグでござる」
「実は、れもんちゃんはオヤジギャグが好きなのだ」
「拙者も存じておりまする。以前、れもんちゃん自身が、そう仰せでござった」
「つまり『シ~ン太郎左衛門』は、れもんちゃんに受けると思って言ったんだな」
「この場面は、れもんちゃんにバカ受けでござる」
「俺には、とても詰まらなく思えた。念のために、もう一度言ってみろ」
「シ~ン太郎左衛門」
「いや、俺は、もう一度チクビ左衛門に呼び掛けてみろという意味で言ったんだ。でもいい。この話、これ以上展開しそうな気がしない」
「うむ。そもそも、チクビ左衛門のいる・いないは、れもんちゃんに確認すれば分かることでござる」
「・・・本当だね」
そして、れもんちゃんに会ってきた。分かっていたが、れもんちゃんは、やはり凄すぎた。
帰り際、「れもんちゃんには、チクビ左衛門が見えるの?」と尋ねたら、れもんちゃんは可愛く首を傾げて、「それは言えない。ヒミツだもん」とのことだった。
帰りの電車で、シン太郎左衛門に、
「チクビ左衛門については秘密だと言われた」
「うむ、れもんちゃんには秘密が一杯でござる」
ということで、私の胸の辺りにムスッと押し黙った武士たちがいるかもしれないという疑念は今のところ晴れていない。
シン太郎左衛門と沈黙の武士たち様ありがとうございました。