口コミ│神戸・福原 ソープランド Club Royal (クラブロイヤル)
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れもん【VIP】(23)
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投稿者:シン太郎左衛門(あるいは、DJ左衛門)様
ご来店日 2023年11月05日
我が馬鹿息子、シン太郎左衛門は武士である。剣術について何流を修めたとか、そんな話は聞いたこともないが、歌を歌うのが好きである。
前にも書いたが、私は当たり前の勤め人だから、朝は早起きして電車に乗る。通勤電車は、かなり混んでいて、大概は吊革に掴まり、窓の外の景色を見て過ごす。
先週の某日、そんな朝の通勤電車の中で、シン太郎左衛門がいきなり『れもんちゃん音頭』の1番を歌い出した。そんなことは初めてだったから、シン太郎左衛門が何をするつもりなのか、少し不安も感じたが、黙って観察することにした。
はぁ~、広い世界にただ一輪
可憐に咲いたレモン花
甘い香りに誘われて・・・
最初は、鼻唄を口ずさむ程度の軽い感じだったが、段々と声に力がみなぎっていく。シン太郎左衛門の声は、周囲の乗客に届くものではないから、私の目に映っているのは、いつも通りの通勤電車の車内で、私の両隣、前の座席ともに、いつものメンツには特に変わった様子もなかった。そんな風景に一頻り朗々としたシン太郎左衛門の歌声が響き渡り、相当の熱唱となって終わった。
その後、しばしの沈黙があり、これで終わりか?なんか拍子抜けだ、と思っていると、また『れもんちゃん音頭』の1番が始まった。今回は、歌い出しから大熱唱だった。こぶしの効いた粘着質の唱法に、もっと爽やかに歌えばいいのに、と思ったが、
・・・
優しい、可愛い、美しい
宇宙で一番れもんちゃん
曲の終わりには、私は不覚にも胸も目頭も熱くなっていた。シン太郎左衛門は、見事に『れもんちゃん音頭』を声の限り歌い上げた。まるでフランク・シナトラの『マイウェイ』のようで、これを聴いたら、どんな朴念仁でも、れもんちゃんが宇宙で一番だと納得せざるを得まい、そう心底思えるほど感動的な歌いっぷりだった。シン太郎左衛門は満足げに額の汗を拭った。
(まだ続きがあるのか?シン太郎左衛門は、何がしたいんだろうか)と思っていたら、今度は、
ツンツン、トントン
ツンツン、トン・・・
と、モールス信号のような、ショボいリズムボックス風のイントロに続いて、
男と生まれて短い一生
終わるとなったらニッコリ合掌
挽肉丸めて平たく伸ばす・・・
と、ラップが始まった。
(これ、聞き覚えがある・・・そうだ、これは、『れもんちゃん音頭』の幻の27番だ)などと考えているうちに、出だしはパワフルだったシン太郎左衛門の声から徐々に力が抜けていくのが感じ取れた。
何が起こったのか分からないが、シン太郎左衛門は歌い終わると、目に見えて疲れた様子で、フッと溜め息を吐いて、ヘニャヘニャっと、力なく項垂れてしまった。
そして、それっきり終日黙ったままだった。
(一体、何が起こったんだろう?こいつ、結局何がしたかったんだろう?)という疑問が頭に浮かんだが、この件、すっかり忘れて1日を過ごし、帰宅後、風呂の湯船にゆっくり浸かっているときに思い出した。
お湯にプカプカ浮かんだ、お気に入りのアヒルのオモチャで遊んでいるシン太郎左衛門に、「今朝、電車の中で『れもんちゃん音頭』を歌ってたよな」と訊いてみた。
「うむ。歌いましてござる。大変、楽しかった」
「2回、歌ったよな」
「うむ。初めは、暇で暇で、頭がボーっとしているうちに、思わず歌い出してしまったのでござる。すると、周りの御仁たちから『おお、達者なものでござるなぁ』『よい声をしてござる』などと声が上がりましてござる」
「そんなことになってたんだ。どういう仕組みかは知らんが、俺には他の武士の声が聞こえないのだ。それに他の武士と話しているお前の声も聞こえない」
「そのようでござるな。同じ車両に乗り合わせた武士の面々の熱い声援に後押しされて、拙者、『れもんちゃん音頭』の第一番、力一杯歌い申した」
「うん。熱唱だった」
「歌い終わると、やんやの喝采。絶賛の嵐でござった。いやはや、れもんちゃん人気は大変なものでござる」
「そうなるか?今の話からは、とりあえず『れもんちゃん音頭』が大反響だったということにしかならんだろ?」
「そうではござらぬ。皆々、れもんちゃんをご存じでござった。『これは、かの有名な、クラブロイヤルのれもん姫の歌でござるな』『れもん姫と言えば、世にも名高き美人でござる』『予約が困難でござる故、拙者、まだ会ておらぬ』『拙者はお会いいたした。この世のものとは思えぬ優れもの。まさしく宇宙一でござった』等、口々にれもんちゃんを褒めそやし、想いを語ってござった」
「そうだったんだ・・・あの電車の男性客は、みんな遊び好きだったのか・・・全然、気が付かなかった。れもんちゃんに会ったことがあるにせよ、ないにせよ、れもんちゃんのファンが集っていたとは。そうと聞かされると、何となく気まずい。明日から一本早い電車に乗ろう」
「電車を替えても違いはござらぬ。武士は、みんな、揃いも揃って、れもん好きでござる」
「多分そうなんだろう。れもんちゃんが、今年『ミスヘブン総選挙』に出ない理由が分かった。そこまで知名度も名声もあれば、確かに出る意味はない」
「うむ」
「そうか・・・そんなことが起こってたんだ」
「うむ。それはそれは大変な盛り上がりでござった。皆々『れもんちゃん音頭』の余韻に酔いしれて、『今一度、歌ってくだされ』という声が一斉に起こったのでござる」
「それで、アンコールに応えて、あの大熱唱だったわけだ」
「うむ。車中は興奮の坩堝と化し、最後の『優しい、可愛い、美しい、宇宙で一番れもんちゃん』は、100人を越える武士たちの大合唱でござった」
「ふ~ん・・・思い浮かべてみると、なんとも言えん光景だな。ちょっとおぞましくもある」
「曲が終わっても、皆々、異様なほどに気持ちが昂っておられた故、余勢を駆って、ラップを歌ったら、全く受けなかった」
「・・・調子に乗ったら、そんなもんだよ」
「歌い終わったときの沈黙たるや、大音量で『シ~ン』としてござった。余りの気まずさに、一か八か『拙者、シ~ン太郎でござる』とギャグを言ってみたが、失笑一つ起こらなかった」
「・・・お前、勇気あるな」
「うむ。拙者は勇気の塊でござる」
「ラップが受けず、ギャグが滑って、多少は落ち込んだんじゃないか?」
「そういうことはござらぬ。朝から全力で歌ったから、少し疲れたばかり。同じ想いを持つ、れもんちゃんファンの武士たちと過ごす時間は実に楽しかった」
そう言いながら、シン太郎左衛門はアヒルの背中を押して、ピーと甲高い鳴き声をあげさせた。
「ところで、お前、そのアヒルのオモチャが好きだよな。それ、何が面白いわけ?」
「このアヒルは」と、シン太郎左衛門はゴムのアヒルを湯の中にグッと沈め、「こうやって湯船の底まで沈めて放すと、浮力で宙まで飛び上がるかと思いきや」と手を放すと、「こうして、ポコッと水面に浮かぶだけでござる。何度やっても飛びませぬ・・・面白い」
「なるほど・・・れもんちゃんとは違う意味だが、お前もかなり不思議だな」
「うむ。拙者の将来の夢は、ラッパーになることでござる」
今回、本来書く予定だった内容に到達する前に、前置きが膨らみ過ぎてしまった。ここで一旦筆を擱くことにする。
ところで、今日も、れもんちゃんに会った。当然ながら宇宙一だった。
シン太郎左衛門(あるいは、DJ左衛門)様ありがとうございました。
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投稿者:シン太郎左衛門(あるいは、DJ左衛門)様
ご来店日 2023年11月05日
前にも書いたが、私は当たり前の勤め人だから、朝は早起きして電車に乗る。通勤電車は、かなり混んでいて、大概は吊革に掴まり、窓の外の景色を見て過ごす。
先週の某日、そんな朝の通勤電車の中で、シン太郎左衛門がいきなり『れもんちゃん音頭』の1番を歌い出した。そんなことは初めてだったから、シン太郎左衛門が何をするつもりなのか、少し不安も感じたが、黙って観察することにした。
はぁ~、広い世界にただ一輪
可憐に咲いたレモン花
甘い香りに誘われて・・・
最初は、鼻唄を口ずさむ程度の軽い感じだったが、段々と声に力がみなぎっていく。シン太郎左衛門の声は、周囲の乗客に届くものではないから、私の目に映っているのは、いつも通りの通勤電車の車内で、私の両隣、前の座席ともに、いつものメンツには特に変わった様子もなかった。そんな風景に一頻り朗々としたシン太郎左衛門の歌声が響き渡り、相当の熱唱となって終わった。
その後、しばしの沈黙があり、これで終わりか?なんか拍子抜けだ、と思っていると、また『れもんちゃん音頭』の1番が始まった。今回は、歌い出しから大熱唱だった。こぶしの効いた粘着質の唱法に、もっと爽やかに歌えばいいのに、と思ったが、
・・・
優しい、可愛い、美しい
宇宙で一番れもんちゃん
曲の終わりには、私は不覚にも胸も目頭も熱くなっていた。シン太郎左衛門は、見事に『れもんちゃん音頭』を声の限り歌い上げた。まるでフランク・シナトラの『マイウェイ』のようで、これを聴いたら、どんな朴念仁でも、れもんちゃんが宇宙で一番だと納得せざるを得まい、そう心底思えるほど感動的な歌いっぷりだった。シン太郎左衛門は満足げに額の汗を拭った。
(まだ続きがあるのか?シン太郎左衛門は、何がしたいんだろうか)と思っていたら、今度は、
ツンツン、トントン
ツンツン、トン・・・
と、モールス信号のような、ショボいリズムボックス風のイントロに続いて、
男と生まれて短い一生
終わるとなったらニッコリ合掌
挽肉丸めて平たく伸ばす・・・
と、ラップが始まった。
(これ、聞き覚えがある・・・そうだ、これは、『れもんちゃん音頭』の幻の27番だ)などと考えているうちに、出だしはパワフルだったシン太郎左衛門の声から徐々に力が抜けていくのが感じ取れた。
何が起こったのか分からないが、シン太郎左衛門は歌い終わると、目に見えて疲れた様子で、フッと溜め息を吐いて、ヘニャヘニャっと、力なく項垂れてしまった。
そして、それっきり終日黙ったままだった。
(一体、何が起こったんだろう?こいつ、結局何がしたかったんだろう?)という疑問が頭に浮かんだが、この件、すっかり忘れて1日を過ごし、帰宅後、風呂の湯船にゆっくり浸かっているときに思い出した。
お湯にプカプカ浮かんだ、お気に入りのアヒルのオモチャで遊んでいるシン太郎左衛門に、「今朝、電車の中で『れもんちゃん音頭』を歌ってたよな」と訊いてみた。
「うむ。歌いましてござる。大変、楽しかった」
「2回、歌ったよな」
「うむ。初めは、暇で暇で、頭がボーっとしているうちに、思わず歌い出してしまったのでござる。すると、周りの御仁たちから『おお、達者なものでござるなぁ』『よい声をしてござる』などと声が上がりましてござる」
「そんなことになってたんだ。どういう仕組みかは知らんが、俺には他の武士の声が聞こえないのだ。それに他の武士と話しているお前の声も聞こえない」
「そのようでござるな。同じ車両に乗り合わせた武士の面々の熱い声援に後押しされて、拙者、『れもんちゃん音頭』の第一番、力一杯歌い申した」
「うん。熱唱だった」
「歌い終わると、やんやの喝采。絶賛の嵐でござった。いやはや、れもんちゃん人気は大変なものでござる」
「そうなるか?今の話からは、とりあえず『れもんちゃん音頭』が大反響だったということにしかならんだろ?」
「そうではござらぬ。皆々、れもんちゃんをご存じでござった。『これは、かの有名な、クラブロイヤルのれもん姫の歌でござるな』『れもん姫と言えば、世にも名高き美人でござる』『予約が困難でござる故、拙者、まだ会ておらぬ』『拙者はお会いいたした。この世のものとは思えぬ優れもの。まさしく宇宙一でござった』等、口々にれもんちゃんを褒めそやし、想いを語ってござった」
「そうだったんだ・・・あの電車の男性客は、みんな遊び好きだったのか・・・全然、気が付かなかった。れもんちゃんに会ったことがあるにせよ、ないにせよ、れもんちゃんのファンが集っていたとは。そうと聞かされると、何となく気まずい。明日から一本早い電車に乗ろう」
「電車を替えても違いはござらぬ。武士は、みんな、揃いも揃って、れもん好きでござる」
「多分そうなんだろう。れもんちゃんが、今年『ミスヘブン総選挙』に出ない理由が分かった。そこまで知名度も名声もあれば、確かに出る意味はない」
「うむ」
「そうか・・・そんなことが起こってたんだ」
「うむ。それはそれは大変な盛り上がりでござった。皆々『れもんちゃん音頭』の余韻に酔いしれて、『今一度、歌ってくだされ』という声が一斉に起こったのでござる」
「それで、アンコールに応えて、あの大熱唱だったわけだ」
「うむ。車中は興奮の坩堝と化し、最後の『優しい、可愛い、美しい、宇宙で一番れもんちゃん』は、100人を越える武士たちの大合唱でござった」
「ふ~ん・・・思い浮かべてみると、なんとも言えん光景だな。ちょっとおぞましくもある」
「曲が終わっても、皆々、異様なほどに気持ちが昂っておられた故、余勢を駆って、ラップを歌ったら、全く受けなかった」
「・・・調子に乗ったら、そんなもんだよ」
「歌い終わったときの沈黙たるや、大音量で『シ~ン』としてござった。余りの気まずさに、一か八か『拙者、シ~ン太郎でござる』とギャグを言ってみたが、失笑一つ起こらなかった」
「・・・お前、勇気あるな」
「うむ。拙者は勇気の塊でござる」
「ラップが受けず、ギャグが滑って、多少は落ち込んだんじゃないか?」
「そういうことはござらぬ。朝から全力で歌ったから、少し疲れたばかり。同じ想いを持つ、れもんちゃんファンの武士たちと過ごす時間は実に楽しかった」
そう言いながら、シン太郎左衛門はアヒルの背中を押して、ピーと甲高い鳴き声をあげさせた。
「ところで、お前、そのアヒルのオモチャが好きだよな。それ、何が面白いわけ?」
「このアヒルは」と、シン太郎左衛門はゴムのアヒルを湯の中にグッと沈め、「こうやって湯船の底まで沈めて放すと、浮力で宙まで飛び上がるかと思いきや」と手を放すと、「こうして、ポコッと水面に浮かぶだけでござる。何度やっても飛びませぬ・・・面白い」
「なるほど・・・れもんちゃんとは違う意味だが、お前もかなり不思議だな」
「うむ。拙者の将来の夢は、ラッパーになることでござる」
今回、本来書く予定だった内容に到達する前に、前置きが膨らみ過ぎてしまった。ここで一旦筆を擱くことにする。
ところで、今日も、れもんちゃんに会った。当然ながら宇宙一だった。
シン太郎左衛門(あるいは、DJ左衛門)様ありがとうございました。