口コミ│神戸・福原 ソープランド Club Royal (クラブロイヤル)
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れもん【VIP】(23)
れもん【VIP】の口コミだけ見る
投稿者:シン太郎左衛門が行方不明 様
ご来店日 2024年06月23日
我が馬鹿息子、シン太郎左衛門は武士である。最近は、剣術の練習もサボっているし、「れもんちゃん音頭 2024」も諦めた様子だし、誠に天晴れな怠け者ぶりを晒している。
一昨日の金曜日、役所に行く用事があったので、年休を取り、(わーい、三連休だ)と年甲斐もなく喜んでいた。
金曜日の朝ゆっくりと起きて、朝御飯を食べていると、シン太郎左衛門が、
はあ~、広い世界にただ一輪
可憐に咲いた、れもん花
甘い香りに誘われて・・・
と「元祖れもんちゃん音頭」を歌い出した。懐かしさもあって、染々と聞き入ってしまったが、
「おい、シン太郎左衛門。お前、『れもんちゃん音頭 2024』は諦めたのか?」
「うむ。綺麗さっぱり諦めてござる。これからは、『元祖れもんちゃん音頭』一本で、地方営業に精を出す所存でござる」
「もう少し粘れよ。れもんちゃんへの想いが足りないんじゃないか?」と意見すると、シン太郎左衛門は憤然として、
「父上のような凡人に、アーティストの苦悩は分かりますまい。れもんちゃんへの想いが増すほどに、れもんちゃんの偉大さに比して我が力量の不足が痛感されるのでござる」
「ふ~ん」と気のない調子で答えたが、この日一日、シン太郎左衛門は鬱ぎ気味であった。
翌日土曜日の朝、昼前までぐっすり眠った。目覚めると、何か変だなと感じた。
「シン太郎左衛門、なんか変な感じしないか?」と訊いてみたが、答えがなかった。
「おい、シン太郎左衛門」と布団を捲ってみて、違和感の由縁を理解した。私は寝ている間に自覚なくパジャマのズボンやパンツを脱いで下半身裸になる癖があるのだが、ヘソから下に目をやって気付いた。シン太郎左衛門がいるべき場所にいなかった。
そもそも絶大な存在感のあるヤツではないから、股の間の皺に紛れ込んでいるのかと手で探ってみたが、さすがにそんな蚤のように小さい訳でもなかった。
「お~い、シン太郎左衛門。どこだ?トイレか?」と呼んでみたが、答えは返ってこない。少し嫌な予感がした。家の中を「お~い、シン太郎左衛門」と言いながら探し回ったが、気配さえしなかった。家を出たのだ。その証拠にヤツの愛刀(銘は「正宗」だったか、何だったか。何と呼ぼうと、結局は昔コンビニでもらった割り箸)も消えていた。
私は、(面倒くさいことになったなぁ)と、とりあえずリビングの椅子に腰を下ろすと、前回会ったとき、れもんちゃんから「れもんちゃんのパネルが新しくなるよ~ん」と聞かされていたので、シティ・ヘブンのれもんちゃんのページで新しいパネルを一枚一枚丁寧に確認し、「今回のパネルもいい出来だが、結局、れもんちゃん本人には勝てない」という当然の結論を口にして、誰も何とも言い返さない沈黙の中で、シン太郎左衛門が家出したことを思い出した。
(いかん、いかん、明日は、れもんちゃんに会う日だから、今日中にシン太郎左衛門を探し出さねば)と考えたが、まさか、これから警察署に出向いて、「すいません。昨日か今日か、武士の落し物が届いてませんか?」なんて訊く気にはならなかった。そもそも警察署は家からとても遠かった。
(そうだ。それほど遠くまでは行ってないだろうから、近所の電柱に「迷い武士を探してます」のチラシを貼って回ろう)と思い、書斎のパソコンを立ち上げて、ワープロソフトで、
迷い武士を探してます!!
名前:富士山シン太郎左衛門
年齢:不詳(多分、私と同じ年)
特徴:よく喋る。歌う。何より、れもん好き
と打ち込んだが、はたと手が止まった。私は、シン太郎左衛門の写真を持っていなかった。捜索願のチラシが写真なしでは様にならないと思われた。仕方ないので、描画ソフトでイラストを描いてみたが全然上手くいかなかった。
(なんだ、これ?イカにしか見えん。そうだ、色を塗ろう・・・しまった、グチャグチャにしてしまった。もう何だか分からない)
捜索願のチラシは諦めざるを得まいと思ったとき、閃いた。一時期シン太郎左衛門がT(私の知人)と連れだって京都の宮川町で御座敷遊びをしていたと言っていたことを思い出した。
早速Tに電話した。
幸いTは、すぐに電話に出た。
「よう、久し振り」と切り出したTは元々京都の人間だが、事情があって京都の言葉が上手く話せない。
「ああ」と答えた私も、子供の頃は親の仕事、就職してからは自分の仕事のせいで住まいを転々としてきたから、東京弁にも関西弁にも、また他のどの「弁」にも属さない日本語しか話せない。ともに言葉にコンプレックスを感じている者同士だった。
「早速だけど、シン太郎左衛門、そっちに行ってない?」
「シン太郎左衛門?誰、それ」
「会ったことあるはずだぞ。『Tと一緒に宮川町で御座敷遊びをした』って、シン太郎左衛門が言ってた」
「シン太郎左衛門なんてヤツ、記憶にないなぁ」
「そうなのか・・・つまり、昨日か今日か、お前のところに武士は来てないんだな?」
「武士?お前、今、『武士』って言った?」
「・・・まあ、いいや。ところで、お前、れもんちゃんを知ってるか?」
「知らん」
「そうか。れもんちゃんを知らないとは可哀想なヤツだ。いい年して、お前はまだ人生の本当の意味も楽しさも分かっていない」
そう言うと私は電話を切った。もう八方塞がりだった。窓の外では雨が降っていた。そのまま夜になった。
夕食の食器を洗いながら、
はあ~、広い世界にただ一輪
可憐に咲いた、れもん花
と「元祖れもんちゃん音頭」を歌ってみたが、自分でも気分が悪くなるほどの音痴だった。
「シン太郎左衛門、さっさと帰って来いよ」と、独り言を言っていた。
ボンヤリとしているうちに時刻は夜10時を過ぎていた。いよいよ心配になってきた。明日、シン太郎左衛門なしに、れもんちゃんに会う気まずさを想像していると、リビングの引き戸を開けて、「只今帰参つかまつってござる」と声がした。脇に割り箸を手挟んだシン太郎左衛門が立っていた。
「遅かったな。どこへ行っていた?」
「公園の裏山で、新兵衛に会って参った」
「そうか。新兵衛は元気だったか?」
「うむ。大いに語らってまいった」
クワガタ相手に、何を大いに語らってのかは到底理解の及ばぬことだった。
「新兵衛は相変わらず無口だったか?」
「いやいや。新兵衛め、随分と喋りおった。最近、一戸建ての住宅を購入し、ローン返済が大変だと、ぼやいておった」
「・・・お前、誰に会って来たんだ?」
「新兵衛でござる。クヌギの大木の枝の上で、風の音を聴きながら語らった。そのうち雨が降ってまいった。いつの間にか新兵衛はいなくなっておった。日も暮れて、闇の中、遠くの街灯の光を受けてキラキラと輝く雨粒を見ながら、れもんちゃんのことを思い出し、『やはり、れもんちゃんは素晴らしいなぁ』などと考えもって雨止みを待っているうちに、こんな時間になってござる」
「そうか。自宅を持つとは、新兵衛も立派になったもんだ」
「うむ。新兵衛、立派になってござった。身体付きも見違えるほど逞しくなり、ほんのり赤みを帯びておった。顎もグワンと湾曲して恐いほど立派になってござった」
「・・・それは、ノコギリクワガタだ。新兵衛ではない。別のクワガタだ」
そんな話をした翌日、日曜日、れもんちゃんに会った。
れもんちゃんは、当然宇宙一に宇宙一で、昨日、シン太郎左衛門が失踪したことを告げると「戻ってきてよかったね」と、宇宙一可愛い笑顔を浮かべた。
帰りの電車の中、窓の外は前日に続いて雨模様だったが、我々親子の心の中は晴れ渡っていた。
れもんちゃんの神々しい面影が、我々の心の中で燦然と輝いていた。
そして、れもんちゃんの新しい動画はとてもよい。
シン太郎左衛門が行方不明 様ありがとうございました。
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投稿者:シン太郎左衛門が行方不明 様
ご来店日 2024年06月23日
一昨日の金曜日、役所に行く用事があったので、年休を取り、(わーい、三連休だ)と年甲斐もなく喜んでいた。
金曜日の朝ゆっくりと起きて、朝御飯を食べていると、シン太郎左衛門が、
はあ~、広い世界にただ一輪
可憐に咲いた、れもん花
甘い香りに誘われて・・・
と「元祖れもんちゃん音頭」を歌い出した。懐かしさもあって、染々と聞き入ってしまったが、
「おい、シン太郎左衛門。お前、『れもんちゃん音頭 2024』は諦めたのか?」
「うむ。綺麗さっぱり諦めてござる。これからは、『元祖れもんちゃん音頭』一本で、地方営業に精を出す所存でござる」
「もう少し粘れよ。れもんちゃんへの想いが足りないんじゃないか?」と意見すると、シン太郎左衛門は憤然として、
「父上のような凡人に、アーティストの苦悩は分かりますまい。れもんちゃんへの想いが増すほどに、れもんちゃんの偉大さに比して我が力量の不足が痛感されるのでござる」
「ふ~ん」と気のない調子で答えたが、この日一日、シン太郎左衛門は鬱ぎ気味であった。
翌日土曜日の朝、昼前までぐっすり眠った。目覚めると、何か変だなと感じた。
「シン太郎左衛門、なんか変な感じしないか?」と訊いてみたが、答えがなかった。
「おい、シン太郎左衛門」と布団を捲ってみて、違和感の由縁を理解した。私は寝ている間に自覚なくパジャマのズボンやパンツを脱いで下半身裸になる癖があるのだが、ヘソから下に目をやって気付いた。シン太郎左衛門がいるべき場所にいなかった。
そもそも絶大な存在感のあるヤツではないから、股の間の皺に紛れ込んでいるのかと手で探ってみたが、さすがにそんな蚤のように小さい訳でもなかった。
「お~い、シン太郎左衛門。どこだ?トイレか?」と呼んでみたが、答えは返ってこない。少し嫌な予感がした。家の中を「お~い、シン太郎左衛門」と言いながら探し回ったが、気配さえしなかった。家を出たのだ。その証拠にヤツの愛刀(銘は「正宗」だったか、何だったか。何と呼ぼうと、結局は昔コンビニでもらった割り箸)も消えていた。
私は、(面倒くさいことになったなぁ)と、とりあえずリビングの椅子に腰を下ろすと、前回会ったとき、れもんちゃんから「れもんちゃんのパネルが新しくなるよ~ん」と聞かされていたので、シティ・ヘブンのれもんちゃんのページで新しいパネルを一枚一枚丁寧に確認し、「今回のパネルもいい出来だが、結局、れもんちゃん本人には勝てない」という当然の結論を口にして、誰も何とも言い返さない沈黙の中で、シン太郎左衛門が家出したことを思い出した。
(いかん、いかん、明日は、れもんちゃんに会う日だから、今日中にシン太郎左衛門を探し出さねば)と考えたが、まさか、これから警察署に出向いて、「すいません。昨日か今日か、武士の落し物が届いてませんか?」なんて訊く気にはならなかった。そもそも警察署は家からとても遠かった。
(そうだ。それほど遠くまでは行ってないだろうから、近所の電柱に「迷い武士を探してます」のチラシを貼って回ろう)と思い、書斎のパソコンを立ち上げて、ワープロソフトで、
迷い武士を探してます!!
名前:富士山シン太郎左衛門
年齢:不詳(多分、私と同じ年)
特徴:よく喋る。歌う。何より、れもん好き
と打ち込んだが、はたと手が止まった。私は、シン太郎左衛門の写真を持っていなかった。捜索願のチラシが写真なしでは様にならないと思われた。仕方ないので、描画ソフトでイラストを描いてみたが全然上手くいかなかった。
(なんだ、これ?イカにしか見えん。そうだ、色を塗ろう・・・しまった、グチャグチャにしてしまった。もう何だか分からない)
捜索願のチラシは諦めざるを得まいと思ったとき、閃いた。一時期シン太郎左衛門がT(私の知人)と連れだって京都の宮川町で御座敷遊びをしていたと言っていたことを思い出した。
早速Tに電話した。
幸いTは、すぐに電話に出た。
「よう、久し振り」と切り出したTは元々京都の人間だが、事情があって京都の言葉が上手く話せない。
「ああ」と答えた私も、子供の頃は親の仕事、就職してからは自分の仕事のせいで住まいを転々としてきたから、東京弁にも関西弁にも、また他のどの「弁」にも属さない日本語しか話せない。ともに言葉にコンプレックスを感じている者同士だった。
「早速だけど、シン太郎左衛門、そっちに行ってない?」
「シン太郎左衛門?誰、それ」
「会ったことあるはずだぞ。『Tと一緒に宮川町で御座敷遊びをした』って、シン太郎左衛門が言ってた」
「シン太郎左衛門なんてヤツ、記憶にないなぁ」
「そうなのか・・・つまり、昨日か今日か、お前のところに武士は来てないんだな?」
「武士?お前、今、『武士』って言った?」
「・・・まあ、いいや。ところで、お前、れもんちゃんを知ってるか?」
「知らん」
「そうか。れもんちゃんを知らないとは可哀想なヤツだ。いい年して、お前はまだ人生の本当の意味も楽しさも分かっていない」
そう言うと私は電話を切った。もう八方塞がりだった。窓の外では雨が降っていた。そのまま夜になった。
夕食の食器を洗いながら、
はあ~、広い世界にただ一輪
可憐に咲いた、れもん花
と「元祖れもんちゃん音頭」を歌ってみたが、自分でも気分が悪くなるほどの音痴だった。
「シン太郎左衛門、さっさと帰って来いよ」と、独り言を言っていた。
ボンヤリとしているうちに時刻は夜10時を過ぎていた。いよいよ心配になってきた。明日、シン太郎左衛門なしに、れもんちゃんに会う気まずさを想像していると、リビングの引き戸を開けて、「只今帰参つかまつってござる」と声がした。脇に割り箸を手挟んだシン太郎左衛門が立っていた。
「遅かったな。どこへ行っていた?」
「公園の裏山で、新兵衛に会って参った」
「そうか。新兵衛は元気だったか?」
「うむ。大いに語らってまいった」
クワガタ相手に、何を大いに語らってのかは到底理解の及ばぬことだった。
「新兵衛は相変わらず無口だったか?」
「いやいや。新兵衛め、随分と喋りおった。最近、一戸建ての住宅を購入し、ローン返済が大変だと、ぼやいておった」
「・・・お前、誰に会って来たんだ?」
「新兵衛でござる。クヌギの大木の枝の上で、風の音を聴きながら語らった。そのうち雨が降ってまいった。いつの間にか新兵衛はいなくなっておった。日も暮れて、闇の中、遠くの街灯の光を受けてキラキラと輝く雨粒を見ながら、れもんちゃんのことを思い出し、『やはり、れもんちゃんは素晴らしいなぁ』などと考えもって雨止みを待っているうちに、こんな時間になってござる」
「そうか。自宅を持つとは、新兵衛も立派になったもんだ」
「うむ。新兵衛、立派になってござった。身体付きも見違えるほど逞しくなり、ほんのり赤みを帯びておった。顎もグワンと湾曲して恐いほど立派になってござった」
「・・・それは、ノコギリクワガタだ。新兵衛ではない。別のクワガタだ」
そんな話をした翌日、日曜日、れもんちゃんに会った。
れもんちゃんは、当然宇宙一に宇宙一で、昨日、シン太郎左衛門が失踪したことを告げると「戻ってきてよかったね」と、宇宙一可愛い笑顔を浮かべた。
帰りの電車の中、窓の外は前日に続いて雨模様だったが、我々親子の心の中は晴れ渡っていた。
れもんちゃんの神々しい面影が、我々の心の中で燦然と輝いていた。
そして、れもんちゃんの新しい動画はとてもよい。
シン太郎左衛門が行方不明 様ありがとうございました。