口コミ│神戸・福原 ソープランド Club Royal (クラブロイヤル)
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れもん【VIP】(23)
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投稿者:シン太郎左衛門とチョンマゲ(あるいは「れもん星から遠く離れて」) 様
ご来店日 2024年09月08日
我が馬鹿息子、シン太郎左衛門は武士である。我が家では日曜日を「れもんちゃんデー」と呼び、祝日としている。国旗は立てない。
さて、今日は日曜日。れもんちゃんに会いに行く日。
日曜日は、いつも晴れやかな気持ちで朝を迎える。今朝も、実に清々しい目覚めであった。改めて、私の人生に日曜以外の曜日は必要ないことに深く感じ入り、腕組みの上、何度か大きく頷いていると、シン太郎左衛門が、股間から、
「ところで、父上、困ったことにバイトが見つからぬ」と言ってきた。
「・・・先行する話題がないのに、『ところで』とは言わんだろ。まあいい。お前、まだバイトを探してたのか?履歴書の用紙を全て紙飛行機にしたから、すっかり諦めたと思ってた」
「実は、諦めつつも探しておる。ついては、父上の勤め先で、拙者に相応しい仕事の空きはござらぬか」
「全く思い当たらんね。そもそもお前に相応しい仕事って、何だ?」
「例えば、社員食堂の厨房を考えてござる」
「・・・それは、お前が一番やっちゃいけないことだな」
「これは異なことを。拙者、熱いものが苦手でござる故、揚げ物やウドンの湯切りは致しかねるが、実は、おむすびを握ったり、お稲荷さんをこしらえるのは大の得意でござる」
「誰が、そんなもの、食えるんだ!俺でも食えん」
「社員さん、みんな、パン派?」
「違う!衛生上の問題だ」
「その点は、ご安心くだされ。拙者、到って綺麗好き。石鹸の消費量では誰にも負けませぬ」
「・・・風呂場の石鹸がゴイゴイ無くなる理由が分かった気がする」
「うむ。では、来週から御社の社員食堂でお世話になりまする」
「待て待て。そこまで衛生面に気を配っているなら、俺も『分かった』と言ってやりたいところだが、そうもいかん。お前は大きな勘違いをしている」
「勘違いとな」
「うん。そもそも、うちの会社には社員食堂がない」
「・・・そうなの?」
「そうなのだ。俺が出勤日の昼、欠かさずラーメン屋に行ってることから察するべきだったな」
「言われてみれば、毎日同じラーメン屋」
「だろ?ラーメン好きでもないのに、毎昼ラーメンを食べ続けると、週末近くには、グッと込み上げてくるものがある」
「それは、ごもっとも。父上も拙者も、無類のれもん好きであって、ラーメン好きではござらぬ」
「だろ?と言うことで諦めろ」
「うむ。致し方ござらぬ。それでは御社の受付嬢を致しましょう」
「察しの悪いヤツだなぁ。いいか。それは、お前が、れもんちゃんのような超絶美人でも無理だ。うちの会社には、受付がないからな」
「なんと・・・実に何にもない会社でござるな」
「そうだよ。夢も希望もない」
「よく我慢できまするな」
「だから、俺には、れもんちゃんが必要なのだ」
「うむ。確かに、れもんちゃんは人類の夢と希望でござる」
そんな話をした。そして、JRの新快速に乗って、れもんちゃんに会いに行った。
れもんちゃんは、やはり宇宙一に宇宙一であり、宇宙一に宇宙一の在位期間に関する宇宙新記録(自己記録)を継続的に更新中であった。
帰り際、れもんちゃんにお見送りしてもらいながら、「れもんちゃんの髪、いつ見ても本当にキレイだよね」と、しみじみ感嘆した。
れもんちゃんは、ニッコリとして、「美容院は、れもん星のお店が一番だよ」と教えてくれた。
もちろん、それは、前から知っているものの、我々のような凡夫にとって、れもん星は余りにも遠かった。
帰りの電車の中、シン太郎左衛門が、「父上、拙者、本日、大変なことを発見してござる」と言い出した。
どうせ下らんことだろう、とは思ったが、「大変なことって何だ?」
「武士の沽券に関わること故、心して聴いてくだされ」
「うん」
「父上・・・拙者、本日、チョンマゲを結っておらなんだ」
「・・・別に、本日に限ったことではない。ずっとずっと前から、お前はチョンマゲなんてしていない」
「どれくらい以前から?」
「実は、お前はチョンマゲをしたことがない」
「それは有り得ぬ。拙者は武士でござる」
「それは俺の知ったことではない」
「いや、解せぬ。先刻、父上が、れもんちゃんの髪を讃えておった折、『拙者にも立派なチョンマゲがござる』と思って、頭に手を伸ばしたら、自慢のチョンマゲが消え失せておった。『シン太郎左衛門』シリーズの最初の頃、拙者は、お茶目なチョンマゲをしておったはず。おそらく第5話あたりで、父上が設定を失念し、以降ずっと描き忘れておる。拙者のチョンマゲを元に戻してくだされ」
「最初からそんな設定はないよ。れもんちゃんに関する記述を除けば、毎回デタラメな話だけど、唯一お前がチョンマゲをしてない点では一貫している」
「いい加減なことを言うな!俺は第5話までは、確かにチョンマゲを結っていたんだ。勝手に設定を変えやがって、ふざけるな!」
「・・・お前!ちゃんと『ござる』調で話せ!設定を壊してるのはお前の方だ。お前が俺の口調を真似て、そんなことを言うと、読者は最初の5話ぐらいまで、父親である俺がチョンマゲを結っていたのか、と勘違いする」
「うむ。それもまた一興。とにかく、拙者のチョンマゲを戻してくだされ」
それから延々と出口の見えない言い争いが続いたが、私には分かっていた。シン太郎左衛門はチョンマゲに特に関心はなく、ただ髪の毛がないことが不満なのだ。髪の毛がないと、美容院に行けない。将来、テクノロジーが飛躍的に進歩して、れもん星と地球の往復が可能になっても、髪がなければ、れもん星の美容院に行く理由がない。結局、シン太郎左衛門は、れもんちゃん御用達の美容院に行ってみたいだけなのだ。
チョンマゲ、チョンマゲと、うるさく要求するシン太郎左衛門を遮って、
「ところで、先端恐怖症のお前が、ハサミでチョキチョキと髪をカットされるのに耐えられるのか?」
シン太郎左衛門は、「はっ」と言葉に詰まった。
「お前の腹は読めている。れもんちゃん御用達の美容院には、お客ではなく、シャンプーやコンディショナーの営業マンとして出入りした方がよくないか?」
「なっ、なんと、そのような手がござるか?その話、詳しく聴かせてくだされ」
「詳しく言うほどのことはない。今言ったことが全てだ」
「ちなみにシャンプーやヘアケア商品のほかに、石鹸も売りに行ってよろしいか?」
「石鹸って、当たり前の石鹸か?」
「うむ。普通の石鹸でござる」
「好きにしたらいい」
「うむ、これはよい。拙者、美容院専門の営業マンになりまする」
「それがいい。しばらく頑張ったら、美容師さんがお前の衛生意識の高さに気付いて、レジ打ちのバイトで雇ってくれるかもよ」
「なんと!そんなステキな特典までござるか」
「よく知らない。俺は美容院に行ったことがない」
それきりシン太郎左衛門は静かに物思いに耽り出した。れもんちゃん御用達の美容院でレジ打ちに邁進する自分の姿を妄想して、うっとりしているに違いない。
実際には、我々が生きている間に、れもん星と地球の間を定期的につなぐ交通機関など生まれるわけがない。
ただ、それは大した問題ではない。
れもんちゃんは人類の夢と希望である。
それ以外のことは、全て些末なことでしかなかった。
シン太郎左衛門とチョンマゲ(あるいは「れもん星から遠く離れて」) 様ありがとうございました。
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投稿者:シン太郎左衛門とチョンマゲ(あるいは「れもん星から遠く離れて」) 様
ご来店日 2024年09月08日
さて、今日は日曜日。れもんちゃんに会いに行く日。
日曜日は、いつも晴れやかな気持ちで朝を迎える。今朝も、実に清々しい目覚めであった。改めて、私の人生に日曜以外の曜日は必要ないことに深く感じ入り、腕組みの上、何度か大きく頷いていると、シン太郎左衛門が、股間から、
「ところで、父上、困ったことにバイトが見つからぬ」と言ってきた。
「・・・先行する話題がないのに、『ところで』とは言わんだろ。まあいい。お前、まだバイトを探してたのか?履歴書の用紙を全て紙飛行機にしたから、すっかり諦めたと思ってた」
「実は、諦めつつも探しておる。ついては、父上の勤め先で、拙者に相応しい仕事の空きはござらぬか」
「全く思い当たらんね。そもそもお前に相応しい仕事って、何だ?」
「例えば、社員食堂の厨房を考えてござる」
「・・・それは、お前が一番やっちゃいけないことだな」
「これは異なことを。拙者、熱いものが苦手でござる故、揚げ物やウドンの湯切りは致しかねるが、実は、おむすびを握ったり、お稲荷さんをこしらえるのは大の得意でござる」
「誰が、そんなもの、食えるんだ!俺でも食えん」
「社員さん、みんな、パン派?」
「違う!衛生上の問題だ」
「その点は、ご安心くだされ。拙者、到って綺麗好き。石鹸の消費量では誰にも負けませぬ」
「・・・風呂場の石鹸がゴイゴイ無くなる理由が分かった気がする」
「うむ。では、来週から御社の社員食堂でお世話になりまする」
「待て待て。そこまで衛生面に気を配っているなら、俺も『分かった』と言ってやりたいところだが、そうもいかん。お前は大きな勘違いをしている」
「勘違いとな」
「うん。そもそも、うちの会社には社員食堂がない」
「・・・そうなの?」
「そうなのだ。俺が出勤日の昼、欠かさずラーメン屋に行ってることから察するべきだったな」
「言われてみれば、毎日同じラーメン屋」
「だろ?ラーメン好きでもないのに、毎昼ラーメンを食べ続けると、週末近くには、グッと込み上げてくるものがある」
「それは、ごもっとも。父上も拙者も、無類のれもん好きであって、ラーメン好きではござらぬ」
「だろ?と言うことで諦めろ」
「うむ。致し方ござらぬ。それでは御社の受付嬢を致しましょう」
「察しの悪いヤツだなぁ。いいか。それは、お前が、れもんちゃんのような超絶美人でも無理だ。うちの会社には、受付がないからな」
「なんと・・・実に何にもない会社でござるな」
「そうだよ。夢も希望もない」
「よく我慢できまするな」
「だから、俺には、れもんちゃんが必要なのだ」
「うむ。確かに、れもんちゃんは人類の夢と希望でござる」
そんな話をした。そして、JRの新快速に乗って、れもんちゃんに会いに行った。
れもんちゃんは、やはり宇宙一に宇宙一であり、宇宙一に宇宙一の在位期間に関する宇宙新記録(自己記録)を継続的に更新中であった。
帰り際、れもんちゃんにお見送りしてもらいながら、「れもんちゃんの髪、いつ見ても本当にキレイだよね」と、しみじみ感嘆した。
れもんちゃんは、ニッコリとして、「美容院は、れもん星のお店が一番だよ」と教えてくれた。
もちろん、それは、前から知っているものの、我々のような凡夫にとって、れもん星は余りにも遠かった。
帰りの電車の中、シン太郎左衛門が、「父上、拙者、本日、大変なことを発見してござる」と言い出した。
どうせ下らんことだろう、とは思ったが、「大変なことって何だ?」
「武士の沽券に関わること故、心して聴いてくだされ」
「うん」
「父上・・・拙者、本日、チョンマゲを結っておらなんだ」
「・・・別に、本日に限ったことではない。ずっとずっと前から、お前はチョンマゲなんてしていない」
「どれくらい以前から?」
「実は、お前はチョンマゲをしたことがない」
「それは有り得ぬ。拙者は武士でござる」
「それは俺の知ったことではない」
「いや、解せぬ。先刻、父上が、れもんちゃんの髪を讃えておった折、『拙者にも立派なチョンマゲがござる』と思って、頭に手を伸ばしたら、自慢のチョンマゲが消え失せておった。『シン太郎左衛門』シリーズの最初の頃、拙者は、お茶目なチョンマゲをしておったはず。おそらく第5話あたりで、父上が設定を失念し、以降ずっと描き忘れておる。拙者のチョンマゲを元に戻してくだされ」
「最初からそんな設定はないよ。れもんちゃんに関する記述を除けば、毎回デタラメな話だけど、唯一お前がチョンマゲをしてない点では一貫している」
「いい加減なことを言うな!俺は第5話までは、確かにチョンマゲを結っていたんだ。勝手に設定を変えやがって、ふざけるな!」
「・・・お前!ちゃんと『ござる』調で話せ!設定を壊してるのはお前の方だ。お前が俺の口調を真似て、そんなことを言うと、読者は最初の5話ぐらいまで、父親である俺がチョンマゲを結っていたのか、と勘違いする」
「うむ。それもまた一興。とにかく、拙者のチョンマゲを戻してくだされ」
それから延々と出口の見えない言い争いが続いたが、私には分かっていた。シン太郎左衛門はチョンマゲに特に関心はなく、ただ髪の毛がないことが不満なのだ。髪の毛がないと、美容院に行けない。将来、テクノロジーが飛躍的に進歩して、れもん星と地球の往復が可能になっても、髪がなければ、れもん星の美容院に行く理由がない。結局、シン太郎左衛門は、れもんちゃん御用達の美容院に行ってみたいだけなのだ。
チョンマゲ、チョンマゲと、うるさく要求するシン太郎左衛門を遮って、
「ところで、先端恐怖症のお前が、ハサミでチョキチョキと髪をカットされるのに耐えられるのか?」
シン太郎左衛門は、「はっ」と言葉に詰まった。
「お前の腹は読めている。れもんちゃん御用達の美容院には、お客ではなく、シャンプーやコンディショナーの営業マンとして出入りした方がよくないか?」
「なっ、なんと、そのような手がござるか?その話、詳しく聴かせてくだされ」
「詳しく言うほどのことはない。今言ったことが全てだ」
「ちなみにシャンプーやヘアケア商品のほかに、石鹸も売りに行ってよろしいか?」
「石鹸って、当たり前の石鹸か?」
「うむ。普通の石鹸でござる」
「好きにしたらいい」
「うむ、これはよい。拙者、美容院専門の営業マンになりまする」
「それがいい。しばらく頑張ったら、美容師さんがお前の衛生意識の高さに気付いて、レジ打ちのバイトで雇ってくれるかもよ」
「なんと!そんなステキな特典までござるか」
「よく知らない。俺は美容院に行ったことがない」
それきりシン太郎左衛門は静かに物思いに耽り出した。れもんちゃん御用達の美容院でレジ打ちに邁進する自分の姿を妄想して、うっとりしているに違いない。
実際には、我々が生きている間に、れもん星と地球の間を定期的につなぐ交通機関など生まれるわけがない。
ただ、それは大した問題ではない。
れもんちゃんは人類の夢と希望である。
それ以外のことは、全て些末なことでしかなかった。
シン太郎左衛門とチョンマゲ(あるいは「れもん星から遠く離れて」) 様ありがとうございました。