口コミ│神戸・福原 ソープランド Club Royal (クラブロイヤル)
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れもん【VIP】(23)
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投稿者:シン太郎左衛門と『れもん星バスツアー』 様
ご来店日 2024年09月22日
我が馬鹿息子、シン太郎左衛門は武士である。残暑がキツくて、バテ気味な武士である。
今日は日曜日、つまり、れもんちゃんデー。
朝9時、目を覚ました後、私は敷き布団の上でアグラをかき、しばし腕組みをしていた。どうにも釈然としない気分のうちに「う~ん」と唸った。股間からシン太郎左衛門が同じく「う~ん」と唸る声がした。
「シン太郎左衛門、起きてるか?」
「起きておる」
「俺は夢を見た」
「うむ。拙者も夢を見てござる」
「れもん星に行ったぞ」
「拙者も、れもん星に行ってござる」
「『☆れもんちゃんと行く☆ れもん星立第一中学校見学バスツアー』に参加した」
「拙者も同じでござる」
「そうか。思えば、確かにバスの隣の席にお前がいた。シートベルトをするのに大変苦労しているようだった」
「親子揃って同じ夢を見ておったのでござる。我々の席は最後列でござった。父上は乗車早々、鼻歌を歌って、乗客全員から一斉に舌打ちをされておった」
「バスガイド姿のれもんちゃんの登場が楽しみすぎて、思わず鼻歌が出てしまったのだ。猛烈なバッシングに遭って、平謝りに謝った」
「それにしても、父上の音痴はひどい。先日も・・・」
「話題をバスツアーに戻そう」
「うむ。定刻、梅田駅前からバスが出発し、ややあって、最前列で人の動きがあったから、心待ちにしていた、バスガイドのれもんちゃんの登場かと思うたところが・・・」
「いつもクラブロイヤルの入り口で満面の笑みで出迎えてくれる、感じの良いスタッフさんとそっくりな人物が通路に立って、『本日は、れもん観光のバスツアーにご参加ありがとうございます』と言ったもんだから、車内は騒然となった」
「うむ。拙者は、やっとの事でシートベルトを装着し、『全日本れもんちゃんファンクラブ 近畿地区代表』のタスキを掛けたところでござった。父上が大きな声で『これは、れもんちゃんと行くバスツアーではないのか?!れもんちゃんのバスガイド姿を楽しみにして来たんだぞ!!』と訴えると、乗客全員から拍手が湧き上がった」
「うん。さっきの鼻歌での失態を帳消しにしてやった」
「うむ。そんなお客様の声に運営サイドから釈明の一つもあるかと思いきや、スタッフさん、平然と『れもんちゃん』のタスキを肩から掛けただけでござったな」
「そうだ。思わず『おい!タスキ一つで、この状況を打破できると思うな!やってることが、シン太郎左衛門と同レベルだぞ!反省しろ!』と言ってやったが、ヘラヘラ笑っていて、タスキも外さんかった」
「乗客全員が怒り出し、『タスキを外せ!!』と怒りの大合唱が起こってござる。彼奴のせいで、拙者まで肩身が狭かった」
「それでもスタッフさんは悪びれる様子もなく、『それでは、間もなく、れもん星立第一中学校に到着致します。皆様、降車の準備をお願い致します』と、ニコニコしていた。俺は、彼にそっくりな人に、いつも感じのよい対応をしてもらってるから、まあ、いいか、とそれ以上何も言う気にならんかった」
「うむ。クラブロイヤルのスタッフさんたちは、みんな良い人でござる」
「そうだ。それにしても、れもん星立第一中学校は凄かったな。バスから降りてビックリした」
「うむ。さすがは、れもんちゃんの母校でござった。どれだけ広いのか皆目見当が付かなんだ」
「六本木ヒルズみたいなデカいビルが、これでもかと建ち並んでいた。興奮して、『これ全部、校舎なの?』って、スタッフさんに訊いたら、『さあ・・・』って首を傾げただけだった。全くガイドの用を為していなかった」
「うむ。そこに、第一中学校の生徒さんたちが合流して、『それでは、ここからは各見学コースに分かれます。案内は、第一中学校の二年生の皆さんにお願いいたします』とのアナウンスがござった。拙者は卓球練習場を見学致した」
「俺は、古代オチン語体験レッスンを受けた。このコースの参加者は俺一人だった」
「卓球練習場の見学も拙者一人でござった。案内役は中学生ではなく、例のスタッフさんでござった」
「えっ?それは、おかしい。俺も、同じ時間に例のスタッフさんから古代オチン語を教わってたんだが・・・まあ、いいや」
「うむ。細かいことを気にしてもしょうがない。所詮、夢の話でござる」
「そうだな。しかし、卓球練習場とは、何ともマニアックな見学場所だ。れもんちゃんが、かつて練習に汗を流した場所だという以外に見学する値打ちがない」
「ところが、そうではない。この卓球練習場が、大変な代物でござった」
「そうなの?」
「とにかく巨大な建物でござった。見渡す限りの卓球台、その数、100万は下りますまい」
「それは凄いなぁ」
「とにかく広大でござるゆえ、拙者、スタッフさんの肩に止まらせてもらい、ぐる~りと遠くまで見渡した」
「お前、オウムかよ」
「拙者、オウムではござらぬ。むしろ、音ならインコに近い」
「え?・・・ああ、下らん!」
「れもんちゃん好みのギャグでござる」
「知らん。しかし、そんな沢山の卓球台で何百万という人たちが卓球をしている光景は壮観だろうな」
「いや、それが、そうではござらぬ。1キロほど先で、一組の老人が練習しているだけでござった。まるで卓球台で出来た砂漠のような風景でござった」
「ふ~ん。そんな景色の中で、中学生でもラクダでもなく、老人二人が卓球してたのか・・・よく分からんな」
「うむ。全くよく分からぬ光景でござった。すぐに見るものもなくなったので、スタッフさんに、中学生時代のれもんちゃんのことを尋ねてござる。すると、『れもんちゃんは、卓球が凄く強かったですよ。れもんちゃんサーブやれもんちゃんレシーブ、れもんスカッシュなどの必殺技を繰り出して、相手がプロ選手でも、片っ端からなぎ倒してました』との答えでござった」
「待て待て。さすがに『れもんスカッシュ』はない。『れもんスマッシュ』の間違いだろう」
「拙者もおかしいと思い、『れもんスカッシュ?れもんスマッシュの間違いでござろう』と訊き直した。すると、『いいえ。れもんスカッシュです』との答え。『いくらなんでも、卓球の試合中に、れもんスカッシュはいかん』と伝えると、『へへへ。ですよねぇ』と、だらしなく笑って、『ところで・・・ガシャポンします?』と訊くので、『せぬ!』と答えてござる」
「・・・何だ、この下らない話は?」
「話ではなく、事実をありのまま語ってござる」
「そうか・・・そうだよな・・・『シン太郎左衛門』シリーズに嘘はない」
「うむ。ところで父上の古代オチン語体験レッスンの方はいかがでござったか」
「ああ。俺は、なんか雑居ビルの小さな会議室みたいな場所に連れて行かれた。そこで、先生に、といっても例のスタッフさんなんだが、『それでは、みなさん。古代オチン語の授業を始めるよ~ん』と言われたので、俺一人なのに『みなさん』と言うのはやめてほしい、れもんちゃんじゃないのに語尾の『よ~ん』はやめてほしいと伝えた」
「真っ当なご意見でござる」
「ただ全く聴いてもらえんかったがね。『それじゃ、今日は、みんなと古代オチン語の挨拶を勉強しちゃうよ~ん。古代オチン語の挨拶は、ズビズバ~!って言うんだよ~ん』って言うから、『待て待て。それは、左卜全とひまわりキティーズの、老人と子供のポルカだろ?』と言い返したが、スタッフさんは、それを無視して、
『ズビズバ~!っ言われたら、パパパヤ~!って答えるんだよ~ん』
『ウソだ!』
『ウソではありませんよ。いや、すみません。ウソじゃないよ~ん!』
『そんなこと、わざわざ言い直すな。ズビズバ~!パパパヤ~!って、まさに、老人と子供のポルカだ。やめてケレ、やめてケレ、やめてケ~レ、ゲバゲバ、だ』
『何言ってるか、0.1ミリも分からないよ~ん』
と、それから虚しい議論が続いて、結局、バスが出る時間になってしまったのだ。慌ててバスに駆け込むと、待たされた乗客全員から白い目で睨まれて、舌打ちされて、小さくなっているうちに着いたところが東京駅の八重洲口だったから、『うそ~、梅田じゃないの?これから新幹線で帰るのかよ~』って、うんざりしたところで、目覚ましが鳴った」
「なるほど・・・クソくだらぬ話でござるな」
「そうだ。実に下らない話だが、『シン太郎左衛門』シリーズは一作残らずクソくだらぬ話なのだ・・・ところで、古代オチン語の挨拶って、ほんとに『ズビズバ~!』なのか?」
「うむ。実は、古代オチン語には、膨大な数の挨拶の言葉がありまする。古代オチン語能力検定2級の拙者は知らぬが、超1級合格者のれもんちゃんなら分かるかもしれませぬ」
「そうか。シャープやアスタリスクもないから、どうも古代オチン語っぽくないが、念のために、れもんちゃんに確認しよう」
こんな会話をした。外は雨だった。
そして、その後、ズボンの裾をずっぽり濡らして、れもんちゃんに会いに行った。
待合室で案内を受けて、れもんちゃんにお出迎えしてもらった。いつものことながら、宇宙一に宇宙一に可愛いお出迎えだった。
その可愛さに、しばし見とれてしまったが、(いかん、いかん)と気持ちを新たに「ズビズバ~!」と言ってみた。言ってみた後で、相当の羞恥心に襲われた。
れもんちゃんはキョトンとしている。
これは違いそうだと思ったが、念のため、もう一度「ズビズバ~!」と言ってみた。
恥ずかしさは初回の半分だったが、れもんちゃんは怪訝そうな表情を浮かべている。
これ以上繰り返したら、何もせぬうちに帰らされる危険を感じたので、「いや、『ズビズバ~!』が古代オチン語の挨拶だって教えられたけど、担がれたみたいだ」と言うと、れもんちゃんは可愛く首を傾げて、
「ああ、Zjub% z#v@! だね。Zjub% z#v@! って言われたら、P@b@b#h yo@! って答えるんだよ」と教えてくれた。
「それは、とても発音できないなぁ。ちなみに、古代オチン語の挨拶って沢山あるんだってね」
「うん。たくさん、たくさんあるよ~。特殊なのが、たくさんだよ。Zjub% z#v@!もほんとに特殊なときしか使わないんだ」
「どんなときに使うの?」
「それは・・・秘密じゃないけど、秘密だよ~」
やっぱり、れもんちゃんには可愛い秘密が一杯だった。
そして、いつも多かれ少なかれ私の理解を越えているのであった。
れもんちゃんは、今日もやっぱり宇宙一に宇宙一だった。
シン太郎左衛門と『れもん星バスツアー』 様ありがとうございました。
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投稿者:シン太郎左衛門と『れもん星バスツアー』 様
ご来店日 2024年09月22日
今日は日曜日、つまり、れもんちゃんデー。
朝9時、目を覚ました後、私は敷き布団の上でアグラをかき、しばし腕組みをしていた。どうにも釈然としない気分のうちに「う~ん」と唸った。股間からシン太郎左衛門が同じく「う~ん」と唸る声がした。
「シン太郎左衛門、起きてるか?」
「起きておる」
「俺は夢を見た」
「うむ。拙者も夢を見てござる」
「れもん星に行ったぞ」
「拙者も、れもん星に行ってござる」
「『☆れもんちゃんと行く☆ れもん星立第一中学校見学バスツアー』に参加した」
「拙者も同じでござる」
「そうか。思えば、確かにバスの隣の席にお前がいた。シートベルトをするのに大変苦労しているようだった」
「親子揃って同じ夢を見ておったのでござる。我々の席は最後列でござった。父上は乗車早々、鼻歌を歌って、乗客全員から一斉に舌打ちをされておった」
「バスガイド姿のれもんちゃんの登場が楽しみすぎて、思わず鼻歌が出てしまったのだ。猛烈なバッシングに遭って、平謝りに謝った」
「それにしても、父上の音痴はひどい。先日も・・・」
「話題をバスツアーに戻そう」
「うむ。定刻、梅田駅前からバスが出発し、ややあって、最前列で人の動きがあったから、心待ちにしていた、バスガイドのれもんちゃんの登場かと思うたところが・・・」
「いつもクラブロイヤルの入り口で満面の笑みで出迎えてくれる、感じの良いスタッフさんとそっくりな人物が通路に立って、『本日は、れもん観光のバスツアーにご参加ありがとうございます』と言ったもんだから、車内は騒然となった」
「うむ。拙者は、やっとの事でシートベルトを装着し、『全日本れもんちゃんファンクラブ 近畿地区代表』のタスキを掛けたところでござった。父上が大きな声で『これは、れもんちゃんと行くバスツアーではないのか?!れもんちゃんのバスガイド姿を楽しみにして来たんだぞ!!』と訴えると、乗客全員から拍手が湧き上がった」
「うん。さっきの鼻歌での失態を帳消しにしてやった」
「うむ。そんなお客様の声に運営サイドから釈明の一つもあるかと思いきや、スタッフさん、平然と『れもんちゃん』のタスキを肩から掛けただけでござったな」
「そうだ。思わず『おい!タスキ一つで、この状況を打破できると思うな!やってることが、シン太郎左衛門と同レベルだぞ!反省しろ!』と言ってやったが、ヘラヘラ笑っていて、タスキも外さんかった」
「乗客全員が怒り出し、『タスキを外せ!!』と怒りの大合唱が起こってござる。彼奴のせいで、拙者まで肩身が狭かった」
「それでもスタッフさんは悪びれる様子もなく、『それでは、間もなく、れもん星立第一中学校に到着致します。皆様、降車の準備をお願い致します』と、ニコニコしていた。俺は、彼にそっくりな人に、いつも感じのよい対応をしてもらってるから、まあ、いいか、とそれ以上何も言う気にならんかった」
「うむ。クラブロイヤルのスタッフさんたちは、みんな良い人でござる」
「そうだ。それにしても、れもん星立第一中学校は凄かったな。バスから降りてビックリした」
「うむ。さすがは、れもんちゃんの母校でござった。どれだけ広いのか皆目見当が付かなんだ」
「六本木ヒルズみたいなデカいビルが、これでもかと建ち並んでいた。興奮して、『これ全部、校舎なの?』って、スタッフさんに訊いたら、『さあ・・・』って首を傾げただけだった。全くガイドの用を為していなかった」
「うむ。そこに、第一中学校の生徒さんたちが合流して、『それでは、ここからは各見学コースに分かれます。案内は、第一中学校の二年生の皆さんにお願いいたします』とのアナウンスがござった。拙者は卓球練習場を見学致した」
「俺は、古代オチン語体験レッスンを受けた。このコースの参加者は俺一人だった」
「卓球練習場の見学も拙者一人でござった。案内役は中学生ではなく、例のスタッフさんでござった」
「えっ?それは、おかしい。俺も、同じ時間に例のスタッフさんから古代オチン語を教わってたんだが・・・まあ、いいや」
「うむ。細かいことを気にしてもしょうがない。所詮、夢の話でござる」
「そうだな。しかし、卓球練習場とは、何ともマニアックな見学場所だ。れもんちゃんが、かつて練習に汗を流した場所だという以外に見学する値打ちがない」
「ところが、そうではない。この卓球練習場が、大変な代物でござった」
「そうなの?」
「とにかく巨大な建物でござった。見渡す限りの卓球台、その数、100万は下りますまい」
「それは凄いなぁ」
「とにかく広大でござるゆえ、拙者、スタッフさんの肩に止まらせてもらい、ぐる~りと遠くまで見渡した」
「お前、オウムかよ」
「拙者、オウムではござらぬ。むしろ、音ならインコに近い」
「え?・・・ああ、下らん!」
「れもんちゃん好みのギャグでござる」
「知らん。しかし、そんな沢山の卓球台で何百万という人たちが卓球をしている光景は壮観だろうな」
「いや、それが、そうではござらぬ。1キロほど先で、一組の老人が練習しているだけでござった。まるで卓球台で出来た砂漠のような風景でござった」
「ふ~ん。そんな景色の中で、中学生でもラクダでもなく、老人二人が卓球してたのか・・・よく分からんな」
「うむ。全くよく分からぬ光景でござった。すぐに見るものもなくなったので、スタッフさんに、中学生時代のれもんちゃんのことを尋ねてござる。すると、『れもんちゃんは、卓球が凄く強かったですよ。れもんちゃんサーブやれもんちゃんレシーブ、れもんスカッシュなどの必殺技を繰り出して、相手がプロ選手でも、片っ端からなぎ倒してました』との答えでござった」
「待て待て。さすがに『れもんスカッシュ』はない。『れもんスマッシュ』の間違いだろう」
「拙者もおかしいと思い、『れもんスカッシュ?れもんスマッシュの間違いでござろう』と訊き直した。すると、『いいえ。れもんスカッシュです』との答え。『いくらなんでも、卓球の試合中に、れもんスカッシュはいかん』と伝えると、『へへへ。ですよねぇ』と、だらしなく笑って、『ところで・・・ガシャポンします?』と訊くので、『せぬ!』と答えてござる」
「・・・何だ、この下らない話は?」
「話ではなく、事実をありのまま語ってござる」
「そうか・・・そうだよな・・・『シン太郎左衛門』シリーズに嘘はない」
「うむ。ところで父上の古代オチン語体験レッスンの方はいかがでござったか」
「ああ。俺は、なんか雑居ビルの小さな会議室みたいな場所に連れて行かれた。そこで、先生に、といっても例のスタッフさんなんだが、『それでは、みなさん。古代オチン語の授業を始めるよ~ん』と言われたので、俺一人なのに『みなさん』と言うのはやめてほしい、れもんちゃんじゃないのに語尾の『よ~ん』はやめてほしいと伝えた」
「真っ当なご意見でござる」
「ただ全く聴いてもらえんかったがね。『それじゃ、今日は、みんなと古代オチン語の挨拶を勉強しちゃうよ~ん。古代オチン語の挨拶は、ズビズバ~!って言うんだよ~ん』って言うから、『待て待て。それは、左卜全とひまわりキティーズの、老人と子供のポルカだろ?』と言い返したが、スタッフさんは、それを無視して、
『ズビズバ~!っ言われたら、パパパヤ~!って答えるんだよ~ん』
『ウソだ!』
『ウソではありませんよ。いや、すみません。ウソじゃないよ~ん!』
『そんなこと、わざわざ言い直すな。ズビズバ~!パパパヤ~!って、まさに、老人と子供のポルカだ。やめてケレ、やめてケレ、やめてケ~レ、ゲバゲバ、だ』
『何言ってるか、0.1ミリも分からないよ~ん』
と、それから虚しい議論が続いて、結局、バスが出る時間になってしまったのだ。慌ててバスに駆け込むと、待たされた乗客全員から白い目で睨まれて、舌打ちされて、小さくなっているうちに着いたところが東京駅の八重洲口だったから、『うそ~、梅田じゃないの?これから新幹線で帰るのかよ~』って、うんざりしたところで、目覚ましが鳴った」
「なるほど・・・クソくだらぬ話でござるな」
「そうだ。実に下らない話だが、『シン太郎左衛門』シリーズは一作残らずクソくだらぬ話なのだ・・・ところで、古代オチン語の挨拶って、ほんとに『ズビズバ~!』なのか?」
「うむ。実は、古代オチン語には、膨大な数の挨拶の言葉がありまする。古代オチン語能力検定2級の拙者は知らぬが、超1級合格者のれもんちゃんなら分かるかもしれませぬ」
「そうか。シャープやアスタリスクもないから、どうも古代オチン語っぽくないが、念のために、れもんちゃんに確認しよう」
こんな会話をした。外は雨だった。
そして、その後、ズボンの裾をずっぽり濡らして、れもんちゃんに会いに行った。
待合室で案内を受けて、れもんちゃんにお出迎えしてもらった。いつものことながら、宇宙一に宇宙一に可愛いお出迎えだった。
その可愛さに、しばし見とれてしまったが、(いかん、いかん)と気持ちを新たに「ズビズバ~!」と言ってみた。言ってみた後で、相当の羞恥心に襲われた。
れもんちゃんはキョトンとしている。
これは違いそうだと思ったが、念のため、もう一度「ズビズバ~!」と言ってみた。
恥ずかしさは初回の半分だったが、れもんちゃんは怪訝そうな表情を浮かべている。
これ以上繰り返したら、何もせぬうちに帰らされる危険を感じたので、「いや、『ズビズバ~!』が古代オチン語の挨拶だって教えられたけど、担がれたみたいだ」と言うと、れもんちゃんは可愛く首を傾げて、
「ああ、Zjub% z#v@! だね。Zjub% z#v@! って言われたら、P@b@b#h yo@! って答えるんだよ」と教えてくれた。
「それは、とても発音できないなぁ。ちなみに、古代オチン語の挨拶って沢山あるんだってね」
「うん。たくさん、たくさんあるよ~。特殊なのが、たくさんだよ。Zjub% z#v@!もほんとに特殊なときしか使わないんだ」
「どんなときに使うの?」
「それは・・・秘密じゃないけど、秘密だよ~」
やっぱり、れもんちゃんには可愛い秘密が一杯だった。
そして、いつも多かれ少なかれ私の理解を越えているのであった。
れもんちゃんは、今日もやっぱり宇宙一に宇宙一だった。
シン太郎左衛門と『れもん星バスツアー』 様ありがとうございました。