口コミ│神戸・福原 ソープランド Club Royal (クラブロイヤル)
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れもん【VIP】(23)
れもん【VIP】の口コミだけ見る
投稿者:シン太郎左衛門、『さらば父上』 様
ご来店日 2025年03月23日
我が馬鹿息子、シン太郎左衛門はかつては武士であった。今はカッパだ。春になれば、着ぐるみを脱ぎ、また武士に戻るのだろう。冬になるとまたカッパだ。二毛作だ。
昨日は土曜日。れもんちゃんイブ。仕事が休みだったので昼までグッスリ寝た。起きたら、そこには小さなカッパがいた。
「よう、カッパ、元気か?」
「うむ。まあまあ元気でござる」
「そうか・・・」
「父上は元気がないようにお見受けいたす」
「そうなのだ。俺は打ちのめされているのだ」
「父上が打ちのめされるとな。それは無理がある」とシン太郎左衛門はヘラヘラと笑った。「父上は、水の中でプカプカ浮いているクラゲのような呑気な生き物でござる。打ちのめされるわけがない」
「ところがドッコイ、打ちのめされて、落ち込んでいる」
「それは一体何ゆえでござるか」
「・・・いずれ、お前も知らねばならぬことだ。教えてやろう」
私は布団から出て、ドテラに袖を通した。
「昨日、社長から呼ばれたので、社長室に会いに行った」
シン太郎左衛門は深刻そうに「うむ」と頷いたが、格好が笑っているカッパなので、ふざけているようにしか見えなかった。
「社長室のドアをノックもせずに全開して、『呼ばれたから、来てやったよ〜』と室内に入った。すると、社長は、『社長ちゃんだよ〜。よく来たよ〜。そこに座ったらいいよ〜』と、指差す先がどう見てもソファーセットのテーブルな方だったから、テーブルの上に靴のまま乗ってアグラをかくと、社長から『そこに座っちゃダメだよ〜』と・・・」
「少し待ってくだされ。父上の会社の社長は、『れもん大王』様でござるか」
「そんな偉い人なわけがないだろ。どこにでもいる鬱陶しい爺さんだ」
「では、何ゆえ語尾に『よ〜』を付けるのでござるか」
「ウチの会社では誰でもそうしている。俺が流行らせた」
「ヒドい会社でござる」
「だろ?緊張感ゼロだ・・・まあいい、話の続きをしよう。ソファーに向かい合って座ると、社長が何の脈絡もなく、最近、ペットショップでシマリスを買った、とっても可愛いと自慢し始めたから、こちらも負けじと、俺の家にはカッパがいて、めちゃ鬱陶しいと言い返してやった」
「いい年をした大人の会話とは思えぬ」
「まあな。とにかく、社長の頭の中でシマリスvsカッパの対決は、カッパの圧勝だったらしい。屈辱感に浸って、しばし沈黙していた社長が『ところで、君は、お仕事ちゃんをちゃんとしなきゃダメだよ〜』と俺に悔し紛れのイチャモンを付けてきた。『ちゃんとやってるよ~』と言い返してやっても納得しない。そこから『君はお仕事ちゃんをちゃんとやってないよ〜』『やってるよ〜』と、互いが自分の主張を譲らず、『やってる』『やってない』の押し問答は昼食を挟んで夕方まで続き、挙句の果てに社長は『君は、お仕事ちゃんをちゃんとやってないから、今すぐ反省しないと4月から福岡勤務だよ〜』と言いクサった。少し事情があってウチの福岡支店は、『流刑地』と呼ばれていて、誰も行きたがらないのだ」
「形だけ反省してみせて、収めたらよかろう」
「ダメだな。そんなことは出来ん。俺が反省するのは、れもんちゃんに言われたときだけだ。社長なんかに言われても、反省は出来ない」
「しかし、福岡勤務になれば、これまでのように毎週れもんちゃんに会えなくなりまするぞ」
「それは分かってる。それは、つまり義に生きるか、それとも忠に生きるかということだろ?」
「義に生きるか、忠に・・・分からぬ。説明してくだされ」
「分からないのか?それなら、しょうがない。義だの忠だのは、武士やサムライの得意分野で、俺の知った事じゃない。武士のお前に分からなけりゃ、俺に分かるはずがない」
「・・・結局、父上はいかがなされましたか」
「俺は、れもんちゃんに忠誠を誓った身だから、社長に求められても反省できるわけがない。だから『反省しないよ〜』と言って、『それじゃ、転勤だよ〜』と言われた」
「なんと・・・マジで?」
「うん。だから、落ち込んでた。明日、れもんちゃんに会いに行ったら、次の日曜日には福岡に引っ越してるから会えないと伝えねばならん」
「・・・お前は馬鹿か!」
「れもんちゃんに会えなくなるのは大ショックだが、俺達みたいな変な客が来なくなって、れもんちゃんがホッとすることを考えると、『これはこれでよかったかな』と思ってる」
「呆れて言葉も出ぬ。父上は一人で福岡に行けばよい。拙者は行かぬ」
「そうなの?」
「拙者は、これからも毎週日曜日、れもんちゃんに会いに行く」
カッパの決意は固かった。
そして、今日は日曜日。れもんちゃんデー。我々は、いつものJR新快速、通称『スーパーれもんちゃん号』に乗って、れもんちゃんに会いに行った。神戸まで時速10000キロで砂煙を上げて驀進した。
言うまでもなく、れもんちゃんは宇宙一に宇宙一で、こんなに宇宙一な女の子と会うのが下手すると今日が最後かと思うと、メチャ落ち込んだ。
帰り際、れもんちゃんにお見送りをしてもらいながら、
「来週の日曜日には、私は福岡在住だから、もう会いに来れないと思うんだ」
れもんちゃんは元気に、「うん、分かった〜」
「でも、私は来れなくても、シン太郎左衛門が一人で会いに来るよ」
「そうなんだね〜」
「シン太郎左衛門はカッパの格好で来ると思うから、スタッフさんにも伝えておいてね」
「うん。言っておく〜」
「『シン太郎左衛門』シリーズは、多分今回が100話目で、予告どおり、これが最後の回になるよ」
「そうなんだね〜。父上さんとのお別れは寂しいよ〜」
「本当にそう思ってる?」
「・・・実はそうでもないよ〜」
「・・・まあいいや。れもんちゃん、また会う日までだよ」
「うん。分かった〜」
れもんちゃんの笑顔は最後まで太陽のように明るく、地の果てまでも輝かしく照らしていた。自分のボケを自覚している私は、その眩しい笑顔を胸に刻もうと精一杯の努力をするのであった。
ということで、れもんちゃんの笑顔を胸にクラブロイヤルを後にした私ではあったが、やがて項垂れてしまい、トボトボと帰り道を辿っていった。「全ての言葉は『サヨウナラ』だ。サヨナラだけが人生だ」と呟きながら。
シン太郎左衛門、『さらば父上』 様ありがとうございました。
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投稿者:シン太郎左衛門、『さらば父上』 様
ご来店日 2025年03月23日
昨日は土曜日。れもんちゃんイブ。仕事が休みだったので昼までグッスリ寝た。起きたら、そこには小さなカッパがいた。
「よう、カッパ、元気か?」
「うむ。まあまあ元気でござる」
「そうか・・・」
「父上は元気がないようにお見受けいたす」
「そうなのだ。俺は打ちのめされているのだ」
「父上が打ちのめされるとな。それは無理がある」とシン太郎左衛門はヘラヘラと笑った。「父上は、水の中でプカプカ浮いているクラゲのような呑気な生き物でござる。打ちのめされるわけがない」
「ところがドッコイ、打ちのめされて、落ち込んでいる」
「それは一体何ゆえでござるか」
「・・・いずれ、お前も知らねばならぬことだ。教えてやろう」
私は布団から出て、ドテラに袖を通した。
「昨日、社長から呼ばれたので、社長室に会いに行った」
シン太郎左衛門は深刻そうに「うむ」と頷いたが、格好が笑っているカッパなので、ふざけているようにしか見えなかった。
「社長室のドアをノックもせずに全開して、『呼ばれたから、来てやったよ〜』と室内に入った。すると、社長は、『社長ちゃんだよ〜。よく来たよ〜。そこに座ったらいいよ〜』と、指差す先がどう見てもソファーセットのテーブルな方だったから、テーブルの上に靴のまま乗ってアグラをかくと、社長から『そこに座っちゃダメだよ〜』と・・・」
「少し待ってくだされ。父上の会社の社長は、『れもん大王』様でござるか」
「そんな偉い人なわけがないだろ。どこにでもいる鬱陶しい爺さんだ」
「では、何ゆえ語尾に『よ〜』を付けるのでござるか」
「ウチの会社では誰でもそうしている。俺が流行らせた」
「ヒドい会社でござる」
「だろ?緊張感ゼロだ・・・まあいい、話の続きをしよう。ソファーに向かい合って座ると、社長が何の脈絡もなく、最近、ペットショップでシマリスを買った、とっても可愛いと自慢し始めたから、こちらも負けじと、俺の家にはカッパがいて、めちゃ鬱陶しいと言い返してやった」
「いい年をした大人の会話とは思えぬ」
「まあな。とにかく、社長の頭の中でシマリスvsカッパの対決は、カッパの圧勝だったらしい。屈辱感に浸って、しばし沈黙していた社長が『ところで、君は、お仕事ちゃんをちゃんとしなきゃダメだよ〜』と俺に悔し紛れのイチャモンを付けてきた。『ちゃんとやってるよ~』と言い返してやっても納得しない。そこから『君はお仕事ちゃんをちゃんとやってないよ〜』『やってるよ〜』と、互いが自分の主張を譲らず、『やってる』『やってない』の押し問答は昼食を挟んで夕方まで続き、挙句の果てに社長は『君は、お仕事ちゃんをちゃんとやってないから、今すぐ反省しないと4月から福岡勤務だよ〜』と言いクサった。少し事情があってウチの福岡支店は、『流刑地』と呼ばれていて、誰も行きたがらないのだ」
「形だけ反省してみせて、収めたらよかろう」
「ダメだな。そんなことは出来ん。俺が反省するのは、れもんちゃんに言われたときだけだ。社長なんかに言われても、反省は出来ない」
「しかし、福岡勤務になれば、これまでのように毎週れもんちゃんに会えなくなりまするぞ」
「それは分かってる。それは、つまり義に生きるか、それとも忠に生きるかということだろ?」
「義に生きるか、忠に・・・分からぬ。説明してくだされ」
「分からないのか?それなら、しょうがない。義だの忠だのは、武士やサムライの得意分野で、俺の知った事じゃない。武士のお前に分からなけりゃ、俺に分かるはずがない」
「・・・結局、父上はいかがなされましたか」
「俺は、れもんちゃんに忠誠を誓った身だから、社長に求められても反省できるわけがない。だから『反省しないよ〜』と言って、『それじゃ、転勤だよ〜』と言われた」
「なんと・・・マジで?」
「うん。だから、落ち込んでた。明日、れもんちゃんに会いに行ったら、次の日曜日には福岡に引っ越してるから会えないと伝えねばならん」
「・・・お前は馬鹿か!」
「れもんちゃんに会えなくなるのは大ショックだが、俺達みたいな変な客が来なくなって、れもんちゃんがホッとすることを考えると、『これはこれでよかったかな』と思ってる」
「呆れて言葉も出ぬ。父上は一人で福岡に行けばよい。拙者は行かぬ」
「そうなの?」
「拙者は、これからも毎週日曜日、れもんちゃんに会いに行く」
カッパの決意は固かった。
そして、今日は日曜日。れもんちゃんデー。我々は、いつものJR新快速、通称『スーパーれもんちゃん号』に乗って、れもんちゃんに会いに行った。神戸まで時速10000キロで砂煙を上げて驀進した。
言うまでもなく、れもんちゃんは宇宙一に宇宙一で、こんなに宇宙一な女の子と会うのが下手すると今日が最後かと思うと、メチャ落ち込んだ。
帰り際、れもんちゃんにお見送りをしてもらいながら、
「来週の日曜日には、私は福岡在住だから、もう会いに来れないと思うんだ」
れもんちゃんは元気に、「うん、分かった〜」
「でも、私は来れなくても、シン太郎左衛門が一人で会いに来るよ」
「そうなんだね〜」
「シン太郎左衛門はカッパの格好で来ると思うから、スタッフさんにも伝えておいてね」
「うん。言っておく〜」
「『シン太郎左衛門』シリーズは、多分今回が100話目で、予告どおり、これが最後の回になるよ」
「そうなんだね〜。父上さんとのお別れは寂しいよ〜」
「本当にそう思ってる?」
「・・・実はそうでもないよ〜」
「・・・まあいいや。れもんちゃん、また会う日までだよ」
「うん。分かった〜」
れもんちゃんの笑顔は最後まで太陽のように明るく、地の果てまでも輝かしく照らしていた。自分のボケを自覚している私は、その眩しい笑顔を胸に刻もうと精一杯の努力をするのであった。
ということで、れもんちゃんの笑顔を胸にクラブロイヤルを後にした私ではあったが、やがて項垂れてしまい、トボトボと帰り道を辿っていった。「全ての言葉は『サヨウナラ』だ。サヨナラだけが人生だ」と呟きながら。
シン太郎左衛門、『さらば父上』 様ありがとうございました。