福原ソープランド 神戸で人気の風俗店【クラブロイヤル】
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ななお【VIP】(20)
投稿者:40歳には見えない様
ご利用日時:2024年10月23日
控えめに言って最高でした。
初めての高級店でしたがスタッフの方がオススメして頂きご指名させて頂きました。カーテンの奥のワクワクドキドキの期待を見事に超えてくれました。
イチャイチャプレイでいろんな距離感が0でした。
また必ずご指名させて頂きます。
40歳には見えない様ありがとうございました。
れもん【VIP】(23)
投稿者:シン太郎左衛門、図書館に行く 様
ご利用日時:2024年10月20日
我が馬鹿息子、シン太郎左衛門は武士である。何の得にもならないのに、毎日、熱心に口笛を吹いているので、かなり腕を上げた。今は、バッハの「無伴奏チェロ組曲」にソックリの旋律を吹いている。結局、何をしたいのか分からない。
昨日は土曜日。れもんちゃんイブ。
早く寝て明日に備えようと、さっさと身支度を整えた。布団に入って、電気を消すと、シン太郎左衛門が「父上、拙者、これから、れもん星に参りまする」と言う。
「そうか。お前一人で行け」
「うむ。拙者一人で行く」
「例の『夢でれもん星に行く魔法』を使うのだろうが、どうせまた砂漠みたいな場所に着いて、ひどい目に遭わされるに決まってる。仮に、れもんちゃんグッズのショップに行けても、れもん星のモノを持って帰れるオプションは既に使ってしまったからな。虚しく手ぶらで帰ってくるのでは悲しすぎる。俺は行かん」
「うむ。では、行って参りまする。『キリンれもん、キリンれもん、キリンれもんちゃん・・・』」
呪文を十回唱えて、シン太郎左衛門はイビキをかき始めた。私も、いつしか眠りに落ちたが、間もなくシン太郎左衛門に起こされた。
「父上、起きてくだされ」
「おい、どういう積もりだ!」
「拙者、れもん星から戻って参った」
「だったら、さっさと寝ろ!明日は、れもんちゃんデーなんだぞ」
「れもん星に行くには行ったが、着いた場所がビジネスホテルの一室でござった。外に出て、街を散策しようとしたが、拙者一人では部屋のドアが開けられなんだ。一緒に付いてきてくだされ」
「嫌だ」
「お頼み申す」
押し問答の結果、結局、説得されてしまった。
二人揃って呪文を唱えて、眠りに落ちた。着いたところは・・・
超高級ホテルのスイートルームだった。
「豪華な部屋だなぁ」
豪華すぎる調度品、窓の外の眺望に感嘆し、寝室の巨大なベッドの上に大の字になってみた後、バスルームに入ってみた。
「見てみろ」とバスタオルをシン太郎左衛門に差し出した。
「『ホテル・インペリアル・れもんちゃん』と刺繍がしてある。れもん星で一番のラグジュアリー・ホテルに違いない」
「うむ。父上は、このタオルが気に入ってござるな」
「その通り。このタオルは、フローラルかつフルーティーでゴージャスな香りがする。まさに、れもんちゃんが漂わせている香りだ。これをれもんちゃんに見せて、ビックリさせよう」
「しかし、持って帰ることは出来ませぬぞ」
「いや、なんと言われようが、このタオルが欲しい。ダメ元で、やってみよう。シン太郎左衛門、起きるぞ」
「無駄だと思いまする」
ホテルのタオル類をかき集めて、抱きかかえ、「よし。シン太郎左衛門、何か大きな声で叫べ」
「うむ・・・れもんちゃ~ん!!」
シン太郎左衛門の叫び声で目を覚ました。部屋の中は真っ暗だった。
「父上、タオルは?」
「・・・しまった。夢の中に置いてきてしまった」
「父上は愚か者でござる」
「それは言われなくても分かってる。シン太郎左衛門、もう一度さっきのホテルに戻ろう」
「何度やっても同じ事でござる」
「違う。タオルの件は諦めた。しかし、ホテル・インペリアル・れもんちゃんのベッドは大変寝心地がよかった。あそこで寝たい。ウチの煎餅布団とは雲泥の差だ」
「だが、父上、行き先には何の保証もありませぬぞ」
「変なところに着いたら、目を覚ませばいい。さあ行くぞ」
二人はまた呪文を唱えた。そして、眠りに落ちて、着いたのは・・・
「ここは・・・デカい図書館だ」
自宅近くの市営図書館より100倍大きな図書館だった。沢山のれもん星人がいた。
「こんな深夜でも沢山の人がいる。れもん星人はみんな読書家だ」
「やはりホテルには戻れなんだ」
「いや、図書館なら文句はない。古代オチン語の教科書を探して、短い時間だが勉強しよう」
「うむ。頭の中にしまったモノは、誰も盗れぬ」
「お前、いいことを言う。その通りだ。限られた時間で、学べるだけ学んで、れもんちゃんをビックリさせる」
やっとのことで、外国語の書架に行き着いた。膨大な数の古代オチン語の教科書が並んでいた。
「こんなに沢山あるのか。凄いなぁ。れもん星での古代オチン語熱は大したものだ。どれにしようかな・・・」
背表紙を眺めていると、数多の本と並んで、本と同程度の大きさの段ボールの箱に何やら印刷されているのを見つけた。そこには、
「大人気 『れもんちゃんと学ぶ 古代オチン語入門』は、『れもんちゃん関連図書コーナー』に移しています」とあった。
「おい、シン太郎左衛門、凄いぞ。れもんちゃんは古代オチン語の教科書を書いているんだ。おまけに、この図書館には、れもんちゃん関連の本を集めた一画があるらしい」
「うむ。それは素晴らしい。楽しそうでござる。早速行きましょうぞ」
その場所はすぐに分かった。「特別閲覧室(れもんちゃんの部屋)」と看板が掲げられていて、入り口では、いつもクラブロイヤルの入り口で愛想よく迎えてくれるスタッフさんにソックリなれもん星人さんが風船を配っていた。二人はそれぞれ赤い風船を浮かせながら、特別閲覧室の敷居を跨いだ。
「実に楽しい気分でござる」
「うん。来てよかったな。見ろ。れもんちゃんに捧げられたスペースだけでも、俺が通った高校の図書室より遥かに広くて立派だ」
シン太郎左衛門は、私のズボンの裾に掴まると、スルスルとよじ登り、私の肩に腰かけた。そして、部屋の中を一望すると、「これ全部が、れもんちゃんに関わる書籍とは、普段れもんちゃんにお世話になっている我々にとっても実に名誉なことでござるな」
「うん。実に感動的だ。ただ、さっきから風船のヒモが頬っぺに当たっている。こしょばいから、止めてくれ」
入ってすぐの一番目立つ場所に大きな陳列棚があり、札が立てられていた。
「大人気『れもんちゃんと学ぶ』シリーズ 全200巻
著者:れもんちゃん
監修:れもんちゃん
イラスト:れもんちゃん
装丁:れもんちゃん」とあった。
思わず「れもんちゃんは、本当に頑張り屋さんだな~。それに比べて、お前も少しは頑張れよ」
「うむ。しかし、『れもんちゃんと学ぶ』シリーズは、全部借りられておる」
「ホントだ」
展示棚に本はなく、それぞれの配架場所に表紙のコピーが貼られていて、赤いマジックで「貸出中」と書かれていた。
「どれどれ、表紙だけでも見てみよう」
と、うち一冊の表紙のコピーを眺めてみると、
「れもんちゃんと学ぶ 初めての卓球」とあり、帯には「ラケットの作り方から楽しく学べるよ~ん」と書いてあった。
「・・・ラケット作りから学ばなければならないのか」
「随分と本格的でござる」
「卓球選手って、自分でラケットを作るのか?そこまでしなければならんのだろうか・・・」
「父上、こっちのはもっと凄い」
シン太郎左衛門が指差す先には、「れもんちゃんと学ぶ やさしいジャズピアノ」とあり、帯には「基礎(ピアノの作り方)から楽しく学んじゃうよ~ん」とあった。
「ピアノまで作っちゃうのか・・・れもんちゃんの拘りは凄いなぁ」
「実に遠大な計画でござる」
「これは、俺には無理だ。俺に残された時間はわずかだ。この本でジャズピアノを学び始めたら、ピアノを作り終える前に死んでしまう。一曲も弾けるようにならない」
「やはり、れもんちゃんは只者ではござらぬ。こちらには、『れもんちゃんと学ぶ 誰でもできるおウチのお片付け』がござる。帯は付いておらぬが、おそらく家を建てるところから始めるものと思われまする」
「れもん星人って、寿命が凄く長いのかなぁ」
「うむ。れもんちゃんは永遠に不滅でござる」
結局、沢山本が並んでいると思ったのは錯覚で、「貸出中」と上書きされた表紙のコピーばかりだった。「れもんちゃんと学ぶ」シリーズ全200巻だけでなく、れもんちゃんの自伝「結局全部ヒミツだよ~ん」も、スイーツ・グルメレポート「完食そして大満足」も、表紙を見ているだけで優しい気持ちに包まれる絵本「光と風と脚長ワンちゃん」も、現物は一冊もなかった。二人は落胆の余り、溜め息を吐いた。
「れもんちゃんは、作家としても大人気すぎる。俺たちに与えられたのは、表紙ばかりだ」
「どれも気になるが、拙者、脚長ワンちゃんの絵本はどうしても読みたかった」
「俺は、れもんちゃんの自伝が気になってしょうがない」
ちなみに「完食そして大満足」については、帯に「れもん星の観光大臣ちゃんも大絶賛!!」とあったので、「これは、いわゆる自画自賛に当たる恐れがある」と親子でヒソヒソ話をした。
れもんちゃん作品が全部借りられていて、すっかり気落ちしかかったとき、シン太郎左衛門が、「あっ、あちらに借りられていない本がありまする」と叫んだ。
首が捻挫するほど、勢いよく振り返って見たが、そこに置かれた本はどこか様子が違っていた。
「・・・ここにあるのは、れもんちゃんの本じゃない。『れもんちゃんにゆかりのある人たちの本』のコーナーだ・・・『武士の手料理 おむすび編』、『武士の手料理 お稲荷さん編』、くだらん本だなぁ・・・筆者の名前は書いてないが、もしかして、作者はお前か?」
シン太郎左衛門は、吐き捨てるように、「拙者、本など書いたことはない」
「武士の手料理 おむすび編」を手にとり表紙を捲ってみた。
「なんだ、これ。本文が2ページしかない。それも大半が下手くそなイラストだ・・・お前の本だろ」
「違う!」
「武士の手料理 おむすび編」を棚に戻そうとしながら、隣の本に目が止まった。「あっ!これは、富士山シン太郎左衛門 作と書いてあるぞ。帯に『武士の手料理』の著者による下品極まりない官能小説、と書いてあるじゃないか!タイトルは『そもそも、れもんちゃんのオッパイは・・・』って、お前、最低だな」
「このようなものを書いた覚えはござらぬ。そもそも、我々、今夢を見ておるのでござる。所詮、これは夢の話でござる」
「普段からイヤらしいことばかり考えているから、こんなことになるのだ」
富士山シン太郎左衛門著「そもそも、れもんちゃんのオッパイは・・・」を手に取ってみた。異様に重たかった。
「なんだ、これ?辞書みたいに分厚いが、全ページ、開けないようにガチガチに糊付けされてる。まるでレンガだ。それに『有害図書』のスタンプが押されてる。お前、れもん星で、どれだけ厄介者扱いされてるんだ!」
「まったくの濡れ衣でござる」
「だから普段から言ってるだろ!お前の考えていることをそのまま書いたら不掲載になるって」
「拙者は悪くない!」
「うるさい!こんな不名誉な本を出しやがって。れもんちゃんに申し訳が立たん。切腹しろ!」
シン太郎左衛門は、顔を真っ赤に上気させ、
「いやだっ!!そんなことをしたら、れもんちゃんに会えなくなるじゃないかっ!!」
シン太郎左衛門の叫び声で目を覚ましてしまった。
部屋の中は、真っ暗だった。
そして、翌日、日曜日、れもんちゃんデー。
我々親子は、ウキウキとして、れもんちゃんに逢いに行った(もちろんJRの新快速だよ~ん)。
れもんちゃんは余りにも宇宙一に宇宙一で、我々は感動のブラックホールに吸い込まれていった。
帰り際、れもんちゃんに、「ところで、シン太郎左衛門の本の件では、迷惑かけてゴメンね」と言うと、れもんちゃんは少し表情を変え、唇の前に人差し指を立てて、「その話は絶対にヒミツだよ」と言った。
れもんちゃんの少し慌てた様子もまた宇宙一可愛いのであった。
ということで、今回のクチコミ、書くには書いたが、公開には余りにも大きな問題がありそうだ。一応投稿するが、ほぼ確実に不掲載となるだろう。
シン太郎左衛門、図書館に行く 様ありがとうございました。
まや【VIP】(24)
投稿者:キタハラ様
ご利用日時:2024年10月17日
今回は2回目のお相手、覚えていてくれて満面の笑みでのお出迎えに、思わず目尻の下がる思いでした。
相変わらずの美貌と理想的なスタイルに、前回以上のホスピタリティで一所懸命にお相手頂き、素敵な一時に感謝です❣
またお逢いでる日を楽しみにしていますね。
スタッフさんも適用可能な割引など自ら案内頂きとても親切でした。
また、よろしくお願いしますね❣
キタハラ様ありがとうございました。
れもん【VIP】(23)
投稿者:シン太郎左衛門と『父上の正体』(あるいは「ウーパールーパーは電気オヤジの夢を見るのか」) 様
ご利用日時:2024年10月13日
我が馬鹿息子、シン太郎左衛門は武士である。最近は、よく口笛を吹いている。れもんちゃんを讃える曲らしいが、バッハの「ブランデンブルク協奏曲」を思わせる旋律を軽やかに吹きこなす、そんな武士らしくない武士である。
夏の疲れが抜けきっていないのか、私は最近ボーッとしていることが多い。地に足が着いていないような、宙に浮いたような、幽霊にでもなった気分だった。
今日は日曜日。れもんちゃんデー。
朝、シン太郎左衛門が、私の顔をマジマジと見て、何か言いたげな様子だったのを覚えている。しかし、余りにもボーッとしていたから、そこからどんな会話をしたのか、ほとんど記憶していない。多分、以下のようなことを話した気がする。
シン太郎左衛門が私の顔を不審げに眺めている。
「随分ジロジロと見るな。面白いか?」
「幼稚園児のお絵描きにあるような顔でござる」
「そうだろ。本当に変な顔だ」
「明らかに失敗作でござる」
「うん。でも、目鼻が付いてたら、それで十分なんだ。顔がないと色々と不便だしな」
「うむ。ところで、前々から訊こうと思っておった。実のところ、父上は何者でござるか?」
「何者って・・・今さら、そんなことを訊くか?」
「うむ。父上は、『普通の勤め人』と称してこられたが、どうにもそうは思えぬ。いかにも胡散臭いヤツでござる」
「そうかい」
「うむ。父上は、何ともウソ臭い」
「そうかぁ・・・やっと気が付いたか。お前、気付くのが遅いよ。実は、俺みたいなヤツは実在しない。俺は、れもんちゃんのお馴染みさんの一人が出鱈目に思い付いた空想上の人物なんだ」
「なんと!」
「ある日、そのお馴染みさんは、れもんちゃんの余りの素晴らしさに、生まれて初めてクチコミを書く気になったんだな。でも、どう書いていいか分からなくて、結局グチャグチャな文章が出来てしまった。『こんなの投稿できないなぁ』と思った丁度そのとき、そいつの家の隣の空き地に雷が落ちたんだな。大変な衝撃とともに雷の電気が地を揺るがして、期せずして、その支離滅裂な文章と合体してしまった。そうして生まれたのが俺、『妖怪 電気オヤジ』だ」
「なんと、なんと。怪しい者とは踏んでおったが、父上が、かの有名な『妖怪 電気オヤジ』であったとは・・・確かに、そんな出鱈目なヤツ、実在する訳がござらぬ・・・ところで、父上の生みの親である『れもんちゃんのお馴染みさん』とは何者でござるか」
「うん。そいつは、そいつで、俺が勝手に思い付いた空想上の人物だ。でも俺は直接会ったことがないから、そいつのことは、よく知らない」
「そやつ、おそらく『妖怪 ミイラ取りがミイラになる』でござる。拙者、かつて会ったことがござる」
「そうなの?」
「うむ。そやつ、またの名を『妖怪 カッパの川流れ』と言う。拙者と旧知の仲である『妖怪 鬼に金棒』同様、当然、実在いたさぬ空想上の生き物でござる」
「お前、妖怪のことに詳しいね。お前の知り合いの妖怪は、大体みんな名前が諺なの?」
「うむ。ところで、父上。父上が想像上の人物ということであれば、拙者までもが空想上の人物とはなりませぬか」
「いや、そうはならんな。お前は、俺が『父上』であることの論理的帰結に過ぎん。父には息子が漏れなく付いてくるからな」
「ああ、なるほど。拙者は『論理的帰結』でござったか」
「そうだ。加えて武士でもある」
「いかにも、拙者、武士でござる。二つ合わせれば、『論理的帰結系武士』でござるな。拙者、実に立派なモノでござる」
「そんなでもないよ」
「いや、立派でござる」
「ちっとも立派じゃないよ」
「いや、実に立派だ」
というような全く意味のない、堂々巡りの議論が続いたが、意識が朦朧としていた私は突然正気に戻った。
「あっ!こんなことはしてられん。そろそろ、れもんちゃんタイムだ」
「おお、実に正確な時間感覚。出発の準備をいたしましょう」
「いつものアレに乗るぞ」
「いつものJR新快速、通称『それいけ!れもんちゃん号』でござるな」
「うん・・・とりあえず出発だ」
そして、れもんちゃんに会いに行った。
当然、れもんちゃんは宇宙一に宇宙一だった。
帰り際、れもんちゃんにお見送りをしてもらっているとき、シン太郎左衛門が例の「父親の口を使って話す魔法」を唱え出した。
魔法で身体がビリビリと、まるで感電したように痺れてしまい、毎度のことながら自分では理解不能なことを喋らされた。自分が話していながら、会話に付いていけない感覚は、実に奇妙なモノだった。れもんちゃんとシン太郎左衛門の会話の中に「ウーパールーパー」が何度か出てきたような気がした。
帰りのJR新快速の中、シン太郎左衛門が嬉しそうに話し始めた。
「先刻、れもんちゃんと語らってござる」
「知ってるよ。喋ったのは俺だからな。それで何を話したんだ?」
「うむ。全ては語れぬが、触りだけ教えて進ぜよう。れもんちゃんに、『拙者、実は論理的帰結でござった。論理的帰結系武士でござる』と言うと、『すご~い。よかったね』と喜んでくれた」
「そうかい」
「続いて、『かたや、父上は空想上の生き物と判明いたした。実に情けない。ウーパールーパーと同列でござる』と言うと・・・」
「ウーパールーパーは実在するがね」
「れもんちゃんは『そうなんだね。父上さん、かわいそう~。しっかり慰めてあげてね。ウーパールーパーも慰めてあげてね』と、実に優しさに溢れてござった」
「確かに、れもんちゃんは優しさに溢れてるよ。お前のトンチンカンな発言に対して、実に優しさ溢れる『卒のない受け流し』だ。感心したよ。ところで、お前、『論理的帰結』が何だか知ってる?」
「・・・それを訊きたいと思っておった」
「じゃあ、早く訊けよ。むっちゃ簡単に言うと、『どうしても、そうなってしまうもの』だな」
シン太郎左衛門は、何を勘違いしたのか、大変に満足げであった。
「うむ。間違いない。拙者、誰が何と言おうと、武士でござる」と言って、何度か頷いた後、れもんちゃんに捧げる「ブランデンブルク協奏曲」風の楽曲を口笛で吹き始めた。
短い秋は、すでに深まりつつあった。シン太郎左衛門の口笛は、高速で走り続ける列車の音に掻き乱されることもなく、れもんちゃんを讃え続けている。
どう考えても、れもんちゃんは素晴らしすぎた。
そして、れもんちゃんは福原に実在する。
シン太郎左衛門と『父上の正体』(あるいは「ウーパールーパーは電気オヤジの夢を見るのか」) 様ありがとうございました。
れもん【VIP】(23)
投稿者:シン太郎左衛門とれもんちゃんのマネージャー 様
ご利用日時:2024年10月6日
我が馬鹿息子、シン太郎左衛門は武士である。定かな記憶ではないが、本シリーズは約70回を数えるはずだ。シン太郎左衛門とは、100回をもって本シリーズを終わらせて、その後は「劇場版シン太郎左衛門」を数作作ろうと話している。
昨日は土曜日、れもんちゃんイブ。
つまり、翌日は大事なれもんちゃんデーだから、土曜の夜更かしは禁物である。
夜10時を回り、そろそろ休もうと思っていると、シン太郎左衛門が話しかけてきた。
「父上、聞かれましたか。れもんちゃんの新しいマネージャーは、飛んでもないポンコツとのことでござるな」
「そうなの?初耳だ。新しいマネージャーどころか、れもんちゃんにマネージャーが居ること自体、知らんかった」
「れもんちゃんぐらいの人気者ともなれば、日々秒に追われて暮らしておる。マネージャーは欠かせませぬ」
「そうだったのか。いつも、れもんちゃん、ノ~ンビリとした感じで接してくれるから、そんなこと考えもしなかった」
「父上は実に世慣れぬウツケ者。そういうことだから、いつまで経っても、周囲の信頼が得られないのでござる」
「周囲の信頼なんて要らんね。超高級ウイスキーと同じで、俺には何の役にも立たんからな。それより、れもんちゃんの新しいマネージャーは、どうポンコツなんだ?」
「うむ。れもんちゃんの新しいマネージャーさんは、女性でござる」
「そうかい。俺の質問には答えていないが、重要な情報だ」
「年は四十と五十の間で、派手な化粧をしてござる」
「それも、まあまあ重要な情報だ」
「左の耳に小さなホクロがある」
「それは、もう全く重要じゃない!さっさと俺の質問に答えろ、このポンコツめ!れもんちゃんの新しいマネージャーは、どうポンコツなんだ!?」
「うむ。頻繁に、れもんちゃんにお小遣いをねだるそうでござる」
「・・・そんな理由で、ポンコツとは言わんだろ?仕事ぶりと関係ない」
「うむ。仕事ぶりと言えば、先日、某ファッション雑誌から『れもんちゃんの冬コーデ』の特集を組みたいとの依頼を受けたとき、マネージャーさん、言下に『今、れもんちゃんは忙しいから、できましぇ~ん!』と電話を切り、代わりに三宮駅前のティッシュ配りの仕事を入れようとして、れもんちゃんに怒られた」
「そりゃ怒られるだろ」
「その日、その時間は、クラブロイヤルの出勤でござった故、優しいれもんちゃんも『ダメだよ~』と、たしなめたとのことでござる」
「甘過ぎないか?俺なら窓の外に放り投げるけどね」
「うむ。れもんちゃんは至って心の優しい娘でござる」
「それは間違いない」
「さらに別の日には、大手広告代理店から、れもんちゃんに音楽活動の企画提案があった。れもんちゃんが歌う『卒業写真』や『異邦人』など昭和の懐メロをネット配信し、今年の暮れは東京ドームを昭和オヤジで一杯にしようという計画でござったが、マネージャーさんは、これも『今、れもんちゃんは忙しいから、できましぇ~ん!』と言下に断った」
「ポンコツの域を越えている。俺は、れもんちゃんの『異邦人』を聴きたかったぞ!」
「その代わりに、マネージャーさん、配送センターでの仕分けの仕事を入れようとして、やっぱり、れもんちゃんに怒られた。お店の出勤日と丸被りしておったので、れもんちゃんも呆れて、『そんなことしちゃダメだよ~』と、パチパチとまばたきをした」
「ひどいもんだなぁ・・・れもんちゃんが気の毒で、腹が立ってきた」
「うむ。ひどい話でござる」
「マネージャーに腕がないと、タレントが台無しだ。ところで、お前、この話をれもんちゃんから聞いたのか?」
その問いに、シン太郎左衛門は、ハッとして、押し黙ってしまった。
「どうした?なぜ黙っている?」
「父上、今の話、忘れてくだされ」
「なぜだ?」
「それは言えぬ」
「・・・あっ、分かった。今のは、れもんちゃんとお前が古代オチン語で交わした内緒の話だな。『絶対にヒミツだよ~』と強く念押しされてたのに、ベラベラ喋ってしまったんだな」
「そうではござらぬ」
「違うの?・・・じゃあ、何で、今のマネージャーの話を忘れなけりゃならんのだ?」
「よく考えたら、今の話は、丸っきり拙者の思い付きでござった」
「・・・マジで?」
「マジで」
「口から出任せ?」
「うむ。無自覚のうちにホラを吹いておった。れもんちゃんにマネージャーがいるとか拙者が知る訳がない」
「おい!寝言は、寝てから言え!これから寝ようと思ったのに、眠気が失せてしまった」
「あい済まぬことでござる」
「お前なぁ~、『シン太郎左衛門』シリーズは、これまで真実一筋でやってきたんだぞ!なんてことをしてくれたんだ。この愚か者め。反省しろ!」
「うむ。反省いたしてござる。もう二度とホラ話はいたしませぬ」
「よし。それでは今回に限り許してやろう。ところで、そのマネージャーは、まだクビになってないのか?」
「うむ。まだクビになっておりませぬ。昨日も、とある化粧品メーカーから、れもんちゃんをテレビCMに起用したいと打診を受けて、マネージャーさんが『れもんちゃんは今忙しいから、できましぇ~ん!』と言う前に、れもんちゃん自身が断ってござる」
「断っちゃったんだ・・・理由は?」
「つまらなそうだから」
「れもんちゃん、大胆だな・・・」
「うむ。れもんちゃんは大胆極まりない」
と、こんな話をした。
そして、今日は日曜日、れもんちゃんデー。
JR新快速の窓から、青空に柔らかそうな雲がポカポカと浮いているのを眺めながら、れもんちゃんに会いに行った。
やっぱり、れもんちゃんは宇宙一に宇宙一だった。
帰り際、れもんちゃんのお見送りを受けながら、「れもんちゃんには、マネージャーがいるの?」と訊いてみた。当然、「それはヒミツだよ~」と言われるのを覚悟していたが、れもんちゃんは、ニッコリと微笑み、
「うん。ワンちゃん、飼ってるよ」と、嬉しそうに言った。
帰り道、そのやりとりについて、しばらく考えたが、よく分からない。れもんちゃんが私の質問を聞き違えたのか、それとも、れもんちゃんのマネージャーが実際にワンちゃんなのか、答えはいまだに出ていない。
シン太郎左衛門とれもんちゃんのマネージャー 様ありがとうございました。
ゆず【VIP】(23)
投稿者:変なお兄さん様
ご利用日時:2024年10月5日
気配りも良く、フェラテクも良い、おまけに話も面白いでで最高に気持ちいい&楽しい時間でした。
少し気が落ちていましたがおかげで元気になりました、ありがとうございました。
変なお兄さん様ありがとうございました。
れもん【VIP】(23)
投稿者:シン太郎左衛門と『れもん星の秋』 様
ご利用日時:2024年9月29日
我が馬鹿息子、シン太郎左衛門は武士である。涼しくなってきたので、嬉しそうにしている。
昨日は土曜日、つまり、れもんちゃんイブ。
夜、仕事から疲れて帰ってきて、パッと食事を済ませて、寝る準備をしていると、シン太郎左衛門が話しかけてきた。
「早くもお休みでござるか」
「うん。クタクタだし、明日は大事なれもんちゃんデーだから、もう寝ることにする」
「うむ。それは好都合。拙者もご一緒つかまつる。拙者、これから、れもん星に参りまする」
「そうか。強く念じたら、そういう夢が見れるかも、という話だな」
「違いまする。確実に行けるのでござる」
「ふ~ん。その自信の根拠は?」
「古代オチン語の魔法書に書いてあった呪文を使いまする」
「そんなのがあったのか?」
「うむ。『父上の口を使って話す魔法』だけでなく、『夢でれもん星に行く魔法』を覚えてござる」
「そうか・・・そんなの使わなくても、結構な頻度で行けるけどな。『財布の中身を倍にする魔法』にしときゃよかったのに」
「うむ。こっちの方が覚えやすかった」
「そうか。まあいいや。それで、れもん星に行って何をするんだ?」
「うむ。季節は秋。れもん星に行き、秋の新作を求め、明日れもんちゃんにお見せ致しまする」
「なるほどね。しかし、一口に『秋の新作』って言っても、色々とある。秋の新作スイーツもあれば、新作ファッションもある。何を持って帰る積もりだ?」
「それは行ってみなければ、分からぬ。とにかく、『れもん星の秋の新作』を持ち帰り、れもんちゃんを驚かせまする」
「『行ってみなけりゃ』って、そんな適当な考えではダメだろ。ロクな結果にならんぞ」
「いやいや、そこは拙者にお任せくだされ。何にせよ、持ち帰るのが大事。この魔法、生涯に一度しか使えぬが、確実にれもん星のモノを得て帰ることができまする」
「えっ?夢の中から、こっちの世界に持って来れるってこと?」
「うむ。それが、この魔法の値打ちでござる」
「それは素敵だ!また、いつもみたいに、目覚めたら、夢の世界に置き忘れてきたって結末じゃないんだな。そういうことなら俺も行く。れもんちゃんグッズを大量にゲットだ」
ということで、さっさと床に就くと、リモコンで明かりを消し、
「よし。では、呪文を教えろ」
「うむ。『キリンれもん、キリンれもん、キリンれもんちゃん』と10回唱える」
「なるほど、大変に覚えやすい・・・ふざけるな!」
「ふざけてはおらぬ。さっさと、唱えなされ」
こんなのダメだろ、とは思ったが、闇の中で天井を見上げながら、言われたとおりに呪文を唱えた。
「これだけ『キリンれもん』と言わされたら、口の中がシュワシュワしてきた。せっかく歯を磨いたのに、磨き直したい気分だ」
シン太郎左衛門も呪文を唱えた。
二人揃って眠りに落ちた。
やがて・・・
目を射るような日差しに、思わず目の上に掌を翳した。
「ここはどこだ?!」
「れもん星でござる」
「砂漠じゃないか!広大な砂漠だ。写真で見たサハラ砂漠にそっくりだ」
「うむ」
「『うむ』じゃない!こんなところに、れもんちゃんグッズが売ってるか!見ろ。砂しかない」と、焼け付くような熱い砂を両手に掬って、「ここには、こんなものしかない。この砂が秋の新作か?どう見ても何億年も前からある旧作の定番商品だ」
「まあ、落ち着かれよ」とシン太郎左衛門は、私のパジャマのズボンの裾にすがり付いて、スルスルと登り始め、やがて私の肩の上に乗った。
「なんてこった。ああ、この日差し、夏に逆戻りしている。眩しくて目を開けているのもツラい」
「父上、あれをご覧なされ」とシン太郎左衛門が指差す辺りを、目を細めて見やると、
「あっ、あれは!」
「うむ。れもん星立第一中学校の巨大ビル群でござる」
「ほんとだ。あっちの方角が街なのは分かった。しかし、遥か先だぞ」
「ざっと50キロほどでござる。行きましょうぞ」
「そんなに歩けるか!」
「いや、行くしかあるまい」
「着く前に目覚ましが鳴ってしまうわ!」と、不満を言ったものの、砂漠の真ん中に留まる訳にもいかず、ボチボチと歩き始めることになった。
砂地は足元がおぼつかず、たちまち疲れてきた。
「お前はいいよな。そうやって、オウムのように肩に乗っときゃいいんだから」
「何度も言うが、拙者、音からすると、インコでござる」
繰り返すほどのネタかよ、とシン太郎左衛門に一瞥をくれると、いつの間にか、麦わら帽子をかぶり、サングラスを掛け、手にはカップのかき氷を持っていた。
「お前、随分手回しがいいな。最初から行き先が砂漠だと知ってたのか?」
「砂漠とは知らなんだが、『備えあれば憂いなし』と申しまする」
「そうだね・・・ああ、ラクダでも落ちてないかなぁ」と、思わず溜め息を漏らすと、シン太郎左衛門が、
「あっ、あそこに何かありまする」と指差す先、砂に紛れてA4のコピー用紙のようなものが見えた。砂に足を取られながら駆け寄り、手に取って読んだ。
「ラクダに乗ると楽だ」
丸めて捨てた。
「父上、何と書いてありましたか」
「言いたくない。ダジャレだ。オヤジギャグが好きなれもんちゃんでも呆れるレベルだった」
それから更に歩いた。第一中学校は、やはり遥か彼方だった。
「全然近づいてる気がしない」
額の汗を拭って、大きな溜め息を吐いた。
「もう諦めよう。砂を持って帰って、れもんちゃんに見せよう。そして、『ほら、見て見て、凄いでしょ?サラサラの砂だよ』って言おう」
そう弱々しく呟いたとき、私の脇を一人の男が「御免」と言いながら通りすぎた。
伸びた髪を結い上げて、黒い馬乗り袴を着た人物は、腰に大小を挿していた。後ろ姿だけで分かる、どう見ても武士だった。
シン太郎左衛門は、すかさず、「もし。そこのご仁」と呼び止めた。クルッと振り向いた姿は、まさしく野武士だった。
「拙者に御用か」
「うむ。拙者、富士山シン太郎左衛門と申す武士でござる。不躾ながら、貴殿、馬をお持ちでないか」
私の肩の上のシン太郎左衛門から、そう尋ねられて、髭面の武士は、「拙者は、秋野晋作。武士でござる。馬は持たん」
私は、溜め息混じりにシン太郎左衛門に囁いた。
「ほら見ろ。だから言ったろ。ちゃんと最初に買うモノを決めておかないから、こういうことになる。『秋野晋作(あきのしんさく)』って言ってるぞ。こんなの持って帰るのは嫌だからな」
シン太郎左衛門は、私の言葉を無視して、
「馬は持たれぬとな。では、ラクダをお持ちでないか?」
シン太郎左衛門、懲りないヤツだった。
「ラクダ?ラクダなら、ほれ、あそこに拙者の父、秋野久作も連れておる」
秋野晋作が指差す砂丘の頂、老いてなお颯爽とした武士がラクダの手綱を引いていた。
「そして、母のお竹、兄の良作、弟の凜作と正作、拙者の妻お夕、息子の晋吾と晋平、娘のお千代・・・」
砂丘の陰から一団の武士とその一族郎党、そして沢山のラクダがワラワラと姿を現した。
「・・・凜作の妻お美代、息子の平助と源助、お美代の母お鶴、ラクダのシン太郎左衛門・・・」
秋野晋作の一族紹介は続いていたが、
「一体何人出てくるんだ。とても全員の名前は覚えられん。何なんだ、この砂漠は!」
「うむ。れもん星には実に大きな謎が潜んでおるようでござる」
「れもん星は謎だらけだ。れもんちゃんと一緒だ。俺の想像を遥かに越えている。もしかすると、この砂漠には、『シン太郎左衛門』誕生の秘密も隠されているのかもしれない」
「うむ。いわゆる『人類補完計画』でござるな」
「・・・お前、ちゃんと考えてから発言しろ!!」
と、叫んだ瞬間に、自分の声で目を覚ましてしまった。
外は、まだ真っ暗だった。
シン太郎左衛門を暗闇の中で座らせて、こんこんと説教をした。
結局、足に付いた砂以外、何も持ち帰れなかった。
そして、翌日。今日は日曜日、れもんちゃんデー。JRの新快速で、れもんちゃんに会いに行った。
れもんちゃんは、言うまでもなく、宇宙一に宇宙一だった。
我々親子は、昨晩のことはともかく、れもんちゃんのお蔭で宇宙一の幸せ者になった。
お見送りをしてもらいながら、れもんちゃんに訊いてみた。
「れもん星には大きな砂漠があるんだね」
「うん。小学一年生のとき、遠足に行った。ラクダさんがいるよ。楽しい武士の一族も住んでる。一緒に鬼ゴッコした」
「そうかぁ・・・だから、れもんちゃんは武士の扱いに慣れているんだね」
「うん。そうなの」
そう言ってニッコリ笑ったれもんちゃんは、宇宙一可愛かった。
シン太郎左衛門と『れもん星の秋』 様ありがとうございました。
れもん【VIP】(23)
投稿者:シン太郎左衛門と『れもん星バスツアー』 様
ご利用日時:2024年9月22日
我が馬鹿息子、シン太郎左衛門は武士である。残暑がキツくて、バテ気味な武士である。
今日は日曜日、つまり、れもんちゃんデー。
朝9時、目を覚ました後、私は敷き布団の上でアグラをかき、しばし腕組みをしていた。どうにも釈然としない気分のうちに「う~ん」と唸った。股間からシン太郎左衛門が同じく「う~ん」と唸る声がした。
「シン太郎左衛門、起きてるか?」
「起きておる」
「俺は夢を見た」
「うむ。拙者も夢を見てござる」
「れもん星に行ったぞ」
「拙者も、れもん星に行ってござる」
「『☆れもんちゃんと行く☆ れもん星立第一中学校見学バスツアー』に参加した」
「拙者も同じでござる」
「そうか。思えば、確かにバスの隣の席にお前がいた。シートベルトをするのに大変苦労しているようだった」
「親子揃って同じ夢を見ておったのでござる。我々の席は最後列でござった。父上は乗車早々、鼻歌を歌って、乗客全員から一斉に舌打ちをされておった」
「バスガイド姿のれもんちゃんの登場が楽しみすぎて、思わず鼻歌が出てしまったのだ。猛烈なバッシングに遭って、平謝りに謝った」
「それにしても、父上の音痴はひどい。先日も・・・」
「話題をバスツアーに戻そう」
「うむ。定刻、梅田駅前からバスが出発し、ややあって、最前列で人の動きがあったから、心待ちにしていた、バスガイドのれもんちゃんの登場かと思うたところが・・・」
「いつもクラブロイヤルの入り口で満面の笑みで出迎えてくれる、感じの良いスタッフさんとそっくりな人物が通路に立って、『本日は、れもん観光のバスツアーにご参加ありがとうございます』と言ったもんだから、車内は騒然となった」
「うむ。拙者は、やっとの事でシートベルトを装着し、『全日本れもんちゃんファンクラブ 近畿地区代表』のタスキを掛けたところでござった。父上が大きな声で『これは、れもんちゃんと行くバスツアーではないのか?!れもんちゃんのバスガイド姿を楽しみにして来たんだぞ!!』と訴えると、乗客全員から拍手が湧き上がった」
「うん。さっきの鼻歌での失態を帳消しにしてやった」
「うむ。そんなお客様の声に運営サイドから釈明の一つもあるかと思いきや、スタッフさん、平然と『れもんちゃん』のタスキを肩から掛けただけでござったな」
「そうだ。思わず『おい!タスキ一つで、この状況を打破できると思うな!やってることが、シン太郎左衛門と同レベルだぞ!反省しろ!』と言ってやったが、ヘラヘラ笑っていて、タスキも外さんかった」
「乗客全員が怒り出し、『タスキを外せ!!』と怒りの大合唱が起こってござる。彼奴のせいで、拙者まで肩身が狭かった」
「それでもスタッフさんは悪びれる様子もなく、『それでは、間もなく、れもん星立第一中学校に到着致します。皆様、降車の準備をお願い致します』と、ニコニコしていた。俺は、彼にそっくりな人に、いつも感じのよい対応をしてもらってるから、まあ、いいか、とそれ以上何も言う気にならんかった」
「うむ。クラブロイヤルのスタッフさんたちは、みんな良い人でござる」
「そうだ。それにしても、れもん星立第一中学校は凄かったな。バスから降りてビックリした」
「うむ。さすがは、れもんちゃんの母校でござった。どれだけ広いのか皆目見当が付かなんだ」
「六本木ヒルズみたいなデカいビルが、これでもかと建ち並んでいた。興奮して、『これ全部、校舎なの?』って、スタッフさんに訊いたら、『さあ・・・』って首を傾げただけだった。全くガイドの用を為していなかった」
「うむ。そこに、第一中学校の生徒さんたちが合流して、『それでは、ここからは各見学コースに分かれます。案内は、第一中学校の二年生の皆さんにお願いいたします』とのアナウンスがござった。拙者は卓球練習場を見学致した」
「俺は、古代オチン語体験レッスンを受けた。このコースの参加者は俺一人だった」
「卓球練習場の見学も拙者一人でござった。案内役は中学生ではなく、例のスタッフさんでござった」
「えっ?それは、おかしい。俺も、同じ時間に例のスタッフさんから古代オチン語を教わってたんだが・・・まあ、いいや」
「うむ。細かいことを気にしてもしょうがない。所詮、夢の話でござる」
「そうだな。しかし、卓球練習場とは、何ともマニアックな見学場所だ。れもんちゃんが、かつて練習に汗を流した場所だという以外に見学する値打ちがない」
「ところが、そうではない。この卓球練習場が、大変な代物でござった」
「そうなの?」
「とにかく巨大な建物でござった。見渡す限りの卓球台、その数、100万は下りますまい」
「それは凄いなぁ」
「とにかく広大でござるゆえ、拙者、スタッフさんの肩に止まらせてもらい、ぐる~りと遠くまで見渡した」
「お前、オウムかよ」
「拙者、オウムではござらぬ。むしろ、音ならインコに近い」
「え?・・・ああ、下らん!」
「れもんちゃん好みのギャグでござる」
「知らん。しかし、そんな沢山の卓球台で何百万という人たちが卓球をしている光景は壮観だろうな」
「いや、それが、そうではござらぬ。1キロほど先で、一組の老人が練習しているだけでござった。まるで卓球台で出来た砂漠のような風景でござった」
「ふ~ん。そんな景色の中で、中学生でもラクダでもなく、老人二人が卓球してたのか・・・よく分からんな」
「うむ。全くよく分からぬ光景でござった。すぐに見るものもなくなったので、スタッフさんに、中学生時代のれもんちゃんのことを尋ねてござる。すると、『れもんちゃんは、卓球が凄く強かったですよ。れもんちゃんサーブやれもんちゃんレシーブ、れもんスカッシュなどの必殺技を繰り出して、相手がプロ選手でも、片っ端からなぎ倒してました』との答えでござった」
「待て待て。さすがに『れもんスカッシュ』はない。『れもんスマッシュ』の間違いだろう」
「拙者もおかしいと思い、『れもんスカッシュ?れもんスマッシュの間違いでござろう』と訊き直した。すると、『いいえ。れもんスカッシュです』との答え。『いくらなんでも、卓球の試合中に、れもんスカッシュはいかん』と伝えると、『へへへ。ですよねぇ』と、だらしなく笑って、『ところで・・・ガシャポンします?』と訊くので、『せぬ!』と答えてござる」
「・・・何だ、この下らない話は?」
「話ではなく、事実をありのまま語ってござる」
「そうか・・・そうだよな・・・『シン太郎左衛門』シリーズに嘘はない」
「うむ。ところで父上の古代オチン語体験レッスンの方はいかがでござったか」
「ああ。俺は、なんか雑居ビルの小さな会議室みたいな場所に連れて行かれた。そこで、先生に、といっても例のスタッフさんなんだが、『それでは、みなさん。古代オチン語の授業を始めるよ~ん』と言われたので、俺一人なのに『みなさん』と言うのはやめてほしい、れもんちゃんじゃないのに語尾の『よ~ん』はやめてほしいと伝えた」
「真っ当なご意見でござる」
「ただ全く聴いてもらえんかったがね。『それじゃ、今日は、みんなと古代オチン語の挨拶を勉強しちゃうよ~ん。古代オチン語の挨拶は、ズビズバ~!って言うんだよ~ん』って言うから、『待て待て。それは、左卜全とひまわりキティーズの、老人と子供のポルカだろ?』と言い返したが、スタッフさんは、それを無視して、
『ズビズバ~!っ言われたら、パパパヤ~!って答えるんだよ~ん』
『ウソだ!』
『ウソではありませんよ。いや、すみません。ウソじゃないよ~ん!』
『そんなこと、わざわざ言い直すな。ズビズバ~!パパパヤ~!って、まさに、老人と子供のポルカだ。やめてケレ、やめてケレ、やめてケ~レ、ゲバゲバ、だ』
『何言ってるか、0.1ミリも分からないよ~ん』
と、それから虚しい議論が続いて、結局、バスが出る時間になってしまったのだ。慌ててバスに駆け込むと、待たされた乗客全員から白い目で睨まれて、舌打ちされて、小さくなっているうちに着いたところが東京駅の八重洲口だったから、『うそ~、梅田じゃないの?これから新幹線で帰るのかよ~』って、うんざりしたところで、目覚ましが鳴った」
「なるほど・・・クソくだらぬ話でござるな」
「そうだ。実に下らない話だが、『シン太郎左衛門』シリーズは一作残らずクソくだらぬ話なのだ・・・ところで、古代オチン語の挨拶って、ほんとに『ズビズバ~!』なのか?」
「うむ。実は、古代オチン語には、膨大な数の挨拶の言葉がありまする。古代オチン語能力検定2級の拙者は知らぬが、超1級合格者のれもんちゃんなら分かるかもしれませぬ」
「そうか。シャープやアスタリスクもないから、どうも古代オチン語っぽくないが、念のために、れもんちゃんに確認しよう」
こんな会話をした。外は雨だった。
そして、その後、ズボンの裾をずっぽり濡らして、れもんちゃんに会いに行った。
待合室で案内を受けて、れもんちゃんにお出迎えしてもらった。いつものことながら、宇宙一に宇宙一に可愛いお出迎えだった。
その可愛さに、しばし見とれてしまったが、(いかん、いかん)と気持ちを新たに「ズビズバ~!」と言ってみた。言ってみた後で、相当の羞恥心に襲われた。
れもんちゃんはキョトンとしている。
これは違いそうだと思ったが、念のため、もう一度「ズビズバ~!」と言ってみた。
恥ずかしさは初回の半分だったが、れもんちゃんは怪訝そうな表情を浮かべている。
これ以上繰り返したら、何もせぬうちに帰らされる危険を感じたので、「いや、『ズビズバ~!』が古代オチン語の挨拶だって教えられたけど、担がれたみたいだ」と言うと、れもんちゃんは可愛く首を傾げて、
「ああ、Zjub% z#v@! だね。Zjub% z#v@! って言われたら、P@b@b#h yo@! って答えるんだよ」と教えてくれた。
「それは、とても発音できないなぁ。ちなみに、古代オチン語の挨拶って沢山あるんだってね」
「うん。たくさん、たくさんあるよ~。特殊なのが、たくさんだよ。Zjub% z#v@!もほんとに特殊なときしか使わないんだ」
「どんなときに使うの?」
「それは・・・秘密じゃないけど、秘密だよ~」
やっぱり、れもんちゃんには可愛い秘密が一杯だった。
そして、いつも多かれ少なかれ私の理解を越えているのであった。
れもんちゃんは、今日もやっぱり宇宙一に宇宙一だった。
シン太郎左衛門と『れもん星バスツアー』 様ありがとうございました。
ゆあ(22)
投稿者:seimari様
ご利用日時:2024年9月20日
ゆあちゃんと3回目の誕生日祝いを楽しく過ごせました。無理なリクエストにも応じてくださりありがとう。最高に可愛いかったです。これからも出来る範囲ではありますが、応援させていただきます。いつも元気をもらっています。これからもよろしくね。
seimari様ありがとうございました。
もこ【VIP】(21)
投稿者:エンドウ様
ご利用日時:2024年9月15日
訪問時点でこのお店で一番胸が大きい子でした。
御本人は少し気にしていたようですが、スタイルもほぼパネル通りで、胸の大きさに比例して他も目立つというような事はまったくありませんでした。
素晴らしいプロポーションでした。
プレイスタイルもハグとキス多めですし、おっぱい好きの人の心理をよく理解しておられて、たっぷりと堪能させて頂けました。
対面時からお別れのその時までしっかりとした気遣いも感じられて、とても満足度の高い時間でした。
マットもお好きとのことなので、次回訪問時はぜひお願いしようと思っております。
ありがとうございました。
エンドウ様ありがとうございました。
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イチャイチャプレイでいろんな距離感が0でした。
また必ずご指名させて頂きます。